TISSOT|2013年新作ウォッチ、バーゼル現地レポート
TISSOT|ティソ
伝統のワールドタイマーが復活
革新技術を搭載したスタンダードモデルに注目
ティソは2013年のバーゼルフェアにおいて、時計のプロの間でもっとも評価が高かったブランドのひとつ。なかでもオススメは、伝統のワールドタイマーと最新の機械式ムーブメントを惜しみなく投入したスタンダードウォッチだ。
Text by SHIBUYA Yasuhito
創業160周年目の大きな飛躍
世界最大の時計グループ、スウォッチ グループの中核ブランドであるティソは、製品の価格帯が平均10万円前後と手頃なこともあって、時計好きの間での注目度はいまひとつ。だが、歴史という点でも技術力という点でもスイス屈指の実力派であり、ブランド別の売り上げで世界トップ10以内を常にキープする。2013年は同社の創業からちょうど160周年。これを記念した2013年発表のコレクションには、かつてない魅力的なモデルと革新的なモデルが揃った。
まずオススメしたいのが、海外旅行や海外とのビジネスにぴったりの復刻版ワールドタイマー「ヘリテージ 160周年記念モデル」。世界24タイムゾーンの主要都市が文字盤上に記され、24時間ベゼルとの組み合わせで、現在時刻の他に主要都市の現在時がすぐにわかる。ワールドタイマーとしてはシンプルなメカニズムだが、実用性は抜群。
そして、実用モデルとして最も注目したいのが、ETA社との共同開発で誕生した画期的な性能を誇る新型ムーブメント「パワーマティック」を搭載する「ラグジュアリー オートマティック」コレクションの各モデルだ。
機械式の自動巻きムーブメントは、一般的には40時間程度のパワーリザーブ(持続時間)が普通。ところがティソのパワーマティック80は、ゼンマイと香箱に新技術を導入することで、精度など基本性能を向上させながら、ほぼ同じ構造でその倍の約80時間のパワーリザーブと、公認クロノメーターの高精度を実現している。
約80時間という持続時間は、腕から外しても約4日間弱も動き続けるということ。つまり週末の金曜日の夜に腕時計を腕から外しても、フル巻き上げの状態なら3連休明けの火曜日の朝でもゼンマイ切れの心配がない、ということ。これはもっともっと注目され、称賛されていいスペックだ。
凝った機械式時計が好きという人には、現代的なデザインのスケルトンモデル「T-コンプリカシオン スケレッテ」がおすすめ。また、クラシックなスポーツウォッチをお探しの人には、Precision(高精度)、Robust(堅牢性)、Classic(クラシック)の頭文字を取って名付けられたブランドで最も人気の高いコレクションのひとつ「PRC200」のパワーマティック80搭載モデルやクロノグラフモデルも見逃せない。
ティソ/スウォッチ グループ ジャパン
Tel. 03-6254-7361
www.tissot.jp