初の漆芸ダイアルを採用。手巻きムーブメントを搭載するグランドセイコー|GRAND SEIKO
GRAND SEIKO|グランドセイコー
希少な国産漆と高蒔絵を使った限定モデルを含む
GS専用の新型手巻きムーブメントを搭載したコレクション
グランドセイコーに新開発の手巻きムーブメントを搭載したシリーズが登場。うち数量限定2モデルには、ダイアルに希少な国産漆の漆塗りと高蒔絵を採用するなど、グランドセイコーとしての高品質なエレガンスを追求した。
Text by YANAKA Tomomi
8年ぶりの新キャリバーは、GS初の小秒針とパワーリザーブ表示付き
1960年の誕生以来、正確さ、美しさ、見やすさといった腕時計の本質を高い次元で追求、これらを実現してきたグランドセイコーに、新開発の手巻きムーブメント(キャリバー9S63)搭載シリーズが登場した。
機械式の手巻きムーブメントとしては8年ぶりに開発されたキャリバー9S63は、グランドセイコー初となる小秒針(スモールセコンド)とパワーリザーブ表示を備えたモデルとなる。
ケースフォルムは、グランドセイコーらしいメリハリと柔らかな質感が調和。デュアルカーブサファイアガラスは両面から磨き込まれることで、歪みのないドーム形状を形成。ダイアルも中心がドーム型に盛り上がった形状にし、針も緩やかなカーブを描かせ、機械式時計らしい温和で柔らかな表情が与えられた。
3種類登場する限定モデルのうち18KPGの2モデルには、ブランド初となる日本の伝統工芸、漆芸をダイアルに採用。岩手県北部で雫石高級時計工房と岩手山を挟んで対峙する浄法寺町で採れた希少な純国産の漆を使用し、岩手山の山肌を彷彿とさせるパターンが透けて見える透漆(すきうるし)ダイアルと、奥行きと深い艶のある漆黒ダイアルが用意された。
海外産に比べ乾きが遅く、扱いが困難なものの、耐久性や対光性に優れている国産漆。それを高い技術で均一に塗布。また金沢の漆芸家、田村一舟氏が加賀漆芸の精華ともいえる繊細さと力強さを併せ持つ高蒔絵をGSのブランドロゴ、12と6のアラビア数字、10カ所のインデックスに施し、グランドセイコーらしい立体的で精緻な見栄えに昇華させた。
もうひとつの限定モデルSBGK005は岩手山パターンを配したブルーダイアルが特徴。ケースバックのサファイアガラスには青獅子の紋章があしらわれ、特別に採用されたブルースチールのねじとともに、“青の世界”を楽しむことができる。