タイムトラベルをしているような感覚を味わえる展覧会|Cartier
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2019年11月15日

タイムトラベルをしているような感覚を味わえる展覧会|Cartier

Cartier|カルティエ

カルティエのジュエリーは地球や文明との時空を超えた対話

現在、フランスを代表するジュエラー、Cartier(カルティエ)が、東京・六本木の国立新美術館にて「カルティエ、時の結晶」を開催中。今回の展覧会では、1970年代以降の現代作品を展示し、これまでと違った視点でブランドの創作における革新性を表現する貴重な場となる。

Text by ANDO Sara

「カルティエ、時の結晶」の見どころは?

長い年月を経て生成された鉱石と、世界各地の文化や自然物など万物から着想を得たデザインが、卓越した職人の技術によって結実したカルティエの宝飾の数々。それらは、世界の縮図であり、地球や文明との時空を超えた対話であるといえるだろう。

1989年にパリで最初の大規模な展覧会を開いてから、世界の名だたる美術館や博物館など33ヶ所で開催していることからも、カルティエの作品が単なる宝飾品の枠を超えて、芸術品と呼ぶに相応しい域に達していることがうかがえる。

「カルティエ、時の結晶」では、1970年代以降の現代作品に光をあてながら、メゾンの長い歴史とともにその独自性、現代性、革新性を表現する。“時間”をキーワードに、「色と素材」「フォルムとデザイン」「ユニヴァーサルな好奇心」という3つの章で、カルティエの世界を紐解いていくが、各章への導入部分として序章「時の間」が設けられる。

「時の間」には“時間”という概念の解説として、時代を超えたカルティエ スタイルの象徴であるミステリークロックやプリズムクロックが展示される。技術的にも独創性に優れたミステリークロックが集合した圧巻の空間は、展覧会導入部から時間を旅行しているような感覚を味わえる。
カルティエ パリ、1923年
ゴールド、プラチナ、ロッククリスタル、ダイヤモンド、コーラル、オニキス、 ブラックエナメル
カルティエ コレクション
Marian Gérard, Collection Cartier © Cartier
「時の間」とその後の各章をつなぐ位置には、骨董と組み合わせた室礼で日本展独自の演出が施されたトレジャーピースが展示される。
カルティエ、 2018年
ゴールド、ダイヤモンド、エメラルド、スピネル、ガーネット、ターコイズ、 オニキス
個人蔵
Vincent Wulveryck © Cartier
時を回遊する展示空間の中で、今までにない鑑賞体験を提示してくれる会場デザインにも目を向けながら楽しみたい本展覧会。伝統的な職人技術と最新技術を融合させるという、カルティエにも通ずる表現方法は、まるでラグジュアリーなタイムトラベルをしているかのよう。カルティエの唯一無二の品格と時を超えても色褪せない永遠性——それぞれの時代に呼応したタイムレスなデザインを堪能してみてほしい。
カルティエ、時の結晶
会期|開催中~12月16日(月)
会場|国立新美術館 企画展示室2E
住所|東京都港区六本木7-22-2
開館時間|10:00~18:00(毎週金・土~20:00まで。入場は閉館の30分前まで)
休館日|毎週火曜日
観覧料|一般 1600円、大学生 1200円、高校生 800円
※団体料金は200円引き(団体料金の適用は20名以上)
※中学生以下および障害者手帳を提示(付添1名含む)で入場料無料
展示作品数|約300点
会場構成|新素材研究所
問い合わせ先

ハローダイヤル
Tel. 03-5777-8600
https://Cartier2019.exhn.jp

                      
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