10ポンドの指輪が約66万ポンドで落札|JEWELRY
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2017年6月30日

10ポンドの指輪が約66万ポンドで落札|JEWELRY

JEWELRY|19世紀の特徴的なカットが施されたダイヤモンド

10ポンドの指輪が約66万ポンド(約9360万円)で落札

2017年6月7日に開催されたザザビーズロンドンオークションで、ダイヤモンドの指輪が66万ポンドで落札された。実はこの指輪、蚕の市でガラクタのように売られていた品物だった。

Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)

実は本物、26カラットのダイヤモンドだった

1744年に創業した競売会社ザザビーズ。蒐集家と世界の美術品をつなぐ役目をはたしてきた。ロンドンを本拠地に、1955年にニューヨーク進出とともに世界で最初の国際的オークションハウスとなって以来、各国でオークションを開催している。

2017年6月7日に開催されたザザビーズロンドンオークションに出品されたダイヤモンドの指輪。この指輪は、ロンドンで1980年代に10ポンド(現在の為替レートで約1450円)のガラクタとして、蚕の市で出品者の女性が購入したもの。実はこの指輪が本物のダイヤモンドであることが鑑定で明らかになり、オークションで約66万ポンド、日本円で約9360万円で落札された。

女性は指輪が並外れて大きいこともあり、石はずっと模造品だと思っていた。それから約30年にわたり日常的に使用していたという。もしかしたら本物かもしれないが価値が全く分からないとザザビーズに持ち込んだ。

その後ザザビーズは米国宝石学会(GIA)に鑑定を依頼し、26カラットのダイヤモンドだということが判明したのだ。

この指輪は19世紀に加工されたとみられ、クッション型と呼ばれるラウンドとスクエアの混ざった形をしている。当時のカットは原石の重量を減らさないことが優先されたため、輝きが比較的鈍いのが特徴だ。

サザビーズ(ロンドン)の宝飾品部門を統括するジェシカ・ウィンダム氏は、「アンティークなクッション型にする旧式のカットでは、現代のカット方法ほど光が強く反射しないのです。当時の職人は、最大限に輝かせるよりも、大きさをできるだけ維持しようと、結晶の自然な形を生かしてカットしていました。輝きが鈍かったため本物の石ではないと信じ込ませたのでしょう。すごい掘り出し物です。」と話しています。

問い合わせ先

ザザビーズ ジャパン

http://www.sothebys.com/jp

           
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