BREITLING|空から勇気と希望を届けたブライトリング・ジェットチーム
BREITLING|ブライトリング
日本に、そして福島の人々へ
空から勇気と希望を届けたブライトリング・ジェットチーム(1)
去る2013年8月、福島市郊外にあるふくしまスカイパークは大きな感動に包まれた。アビエーションウォッチの代名詞「ブライトリング」が支援するジェット機による世界最大の民間エアロバティックチーム「ブライトリング・ジェットチーム」のL-39アルバトロス・ジェット練習機7機が、再訪を望む人々の願いに応えて再び福島を訪問。前回、天候不良で披露できなかった神業的なエアショーを、ついに福島の人々の前で披露したのだ。
Text by SHIBUYA Yasuhito
空のブライトリングのエア・アクロバットチーム
最近、パイロットウォッチに力を入れる時計ブランドは多いが、ブライトリングほど航空界と密接に結ばれたブランドはない。航空用計算尺を史上初めてベゼルに組み込み、世界中のパイロットから絶対的な支持を得た1952年発表の初代「ナビタイマー」を筆頭に、緊急遭難信号発信機搭載の「エマージェンシーII」まで多彩なパイロットウォッチを展開する。その一方で伝説的な名機、コンステレーションの動態保存や、気球による世界一周への挑戦&最短記録の樹立など、空の魅力を一般の人々にアピールする活動も積極的に行ってきた。
ブライトリング・ジェットチームはその看板ともいえる存在。本拠地であるヨーロッパを中心に最高峰の演技で人々を楽しませてきた。そして2013年、チームは初のアジア・ツアーを敢行。その一環としてジャパン・ツアーが実現したのである。
福島への特別な想い
そして彼らは、そのハイライトを東日本大震災と原発事故の被害で苦闘する福島でのエアショーにすると宣言していた。ジャパンツアーはまず5月6日の瀬戸内海、明石海峡、明石大橋の東側、須磨海浜公園沖で展開され、チームにとって初めての海上でのパフォーマンスで幕を開けた。
しかし、チームリーダーのジャック・ボツラン氏以下7名のパイロットたちは不運にも、その想いと演技を日本の人々に十分に届けることはできなかった。翌日7日に予定されていた横浜港上空での演技は、雨でキャンセル。
そのまま次の飛来地となる福島空港へ。そこで、福島の人々から熱烈な歓迎を受けたブライトリング・ジェットチーム。しかしここでも、やはり天候がチームの演技を阻む。福島県内でのフライバイこそ実現したものの、ツアーのハイライトとなるべき、福島県小名浜沖でのエアショーを、急遽出現した濃い霧のためにキャンセルせざるを得なかったのだ。
彼らは無念の思いを抱きながら「いつかはまた福島に戻ってくる」というメッセージを残して日本を後に、本拠地であるフランスに戻った。とはいえ、どう考えても再訪は難しいかと思われた……。
子どもたちの願いに応えて
だが、5月に出会った福島の子どもたち、福島の人々からジェットチームのメンバーに届けられた手紙や絵、そしてビデオによる感謝のメッセージが彼らの、そして関係者の心を燃え上がらせた。そして3ヵ月後、彼らは福島の地に再び舞い戻った。
天候にも恵まれた8月の7、8日の両日、ふくしまスカイパーク上空での演技が実現したのである。ふくしまスカイパークは、今回の日本でのチームツアーを実現した最大の立役者であり、日本が世界に誇るNo.1エアロバティックパイロット、室屋義秀氏の本拠地。両日とも、福島県内、さらに日本全国から集まったブライトリングファンの前で、まずは室屋義秀氏が愛機エクストラ300Sで華麗な演技を披露することとなった。
いよいよ福島空港から飛び立った7機のブライトリング・ジェットチームが、緑豊かなスカイパーク上空に飛来。最大時速750km、最大重力加速度8Gで飛行し、機の後部から発生させたスモークで美しいラインを描きながら、超絶的なエアロバティックマヌーバーを華麗に展開していく。人々は空を見上げ、その美しくダイナミックなフライトに、改めて未来への希望を新たにした。
そして演技の最後にチームは、亡くなったパイロットを追悼するスペシャルな演技、通称ミッシングマン・フォーメーションを、東日本大震災で亡くなった人々に対して深い追悼の意を表して飛び去った。
感動の交流、ふたたび
しかし、さらに感動は続く。演技を終えて福島空港に戻ったチームメンバーは小型機に乗り換えて、華麗なディスプレイの感動の余韻に酔いしれる観客たちの下に舞い戻った。そして、手紙や絵やビデオでチームメンバーへの感謝と再訪の願いを伝えた地元の小学生たちとの対面を果たしたのである。
「福島のみなさん、われわれの心はいつもあなたがたと共にある」
ブライトリング・ジェットチームが届けてくれた勇気と、彼らが福島を去るときに残したこの連帯、支援のメッセージは、子どもたちを通じて福島の人々の心に、きっと長く残るに違いない。
ブライトリング・ジャパン
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