Cartier|時代を切り拓くスタイル「カリブル ドゥ カルティエ」
Cartier|カルティエ
時代を切り拓くスタイル「カリブル ドゥ カルティエ」
2010年の今年、カルティエの最新作として発表された「カリブル ドゥ カルティエ」。カルティエは、初となる完全自社製自動巻きムーブメント「キャリバー1904MC」搭載のこのダイナミックなモデルで、新たなるウォッチメイキングの未来を見せてくれる。
映像制作=セブンシャッフルズ(sevenshuffles)構成・文=野上亜紀
初の完全自社製自動巻きムーブメント、「キャリバー1904MC」の登場
「キャリバー1904MC」――これは今年カルティエが発表した「カリブル ドゥ カルティエ」に搭載された、同社初となる完全自社製自動巻きムーブメントの名称だ。ムーブメントに冠された“1904”の数字に、もしかしたらピンとくる人もいるかもしれない。これはカルティエの歴史上、最初のメンズウォッチと謳われる「サントス」が誕生した年へと重ねて、名づけられたものであるからだ。
昨年からカルティエはラ・ショー・ド・フォンの工房をベースとしてマニュファクチュール化を推進、ウォッチメイキングの本格的な体制づくりへと勤しんできた。昨年は手巻きムーブメントを展開したが、今年は満を持して初の完全自社製となる自動巻きムーブメントを発表。基幹キャリバーとして誕生したこの「1904MC」は、3代目のルイ・カルティエと飛行家サントス-デュモンとの絆から生まれた最初のステージへと思いをはせるほど、メゾンにとっては新たなる幕開けとも呼べるものだったのである。
この「カリブル ドゥ カルティエ」の大きな特徴。それはキャリバー名同様、あらたに“時代を切り拓く”というテーマから生まれた、ダイナミックなデザインだ。カルティエのアイコンとされるローマンインデックスも12時位置のビッグサイズで主張し、ディスク型のデイト表示とともにモダンなスタイルで表現されている。昨今の流行を捉えたスポーツウォッチのデザインに大ぶりの42ミリ径のサイズ、あらたに加えられたリュウズガードなどの男心をくすぐるマッシブな要素がそこかしこへと盛り込まれている。しかしながらフィッティングのよいケースが腕になじみ、28度に角度をつけられたすり鉢状のベゼルがダイナミックな構成要素をひとつにまとめ、かつフォルムの立体感を深める役割を果たしている点も見逃せない。
力強い魅力にディティールの美学を感じさせるウォッチメイキング
ことにカルティエは、こうした細部へのつくりこみに力を注ぎ込んだ、と語る。たとえばベゼルの内側に彫りこまれた細かなエッジ。これはムーブメントの歯車を想起したデザインだが、このように一見見落としがちな細かいディティールひとつにも、カルティエは妥協のない製作姿勢を貫いた。ハイジュエリーを“クリエイション”として捉え、齟齬のないトータルデザインを試みてきた姿勢がこのウォッチには見てとれるのだ。ことにケースの「造形美」へのこだわりはひとしおで、ラグのサテンとポリッシュの組み合わせによる美しい仕上げはもちろんのこと、人間工学的に計算されたカーブを取り入れて最高のフィット感を達成。加工精度の高い分割構造を採用することで、今後の展開を期待させるようなメンズウォッチへの本格的な意気込みを見せてくれた。ジュエラーとして培われた高いデザイン力をメンズウォッチの世界へとどう融合させるのか、互いの垣根を取り壊したクリエイションの進化をいっそう楽しみにさせてくれる一面だ。
ダイナミックなデザインで主張を果たす「カリブル ドゥ カルティエ」は、腕に載せることでいっそうその力強さを発揮してくれることだろう。この時計は同様に、日常のラフなシーンにも特別なドレススタイルにもよく似合うような、さまざまな“洗練”の表情を携えている。カルティエのクリエイションはけっして過去のDNAを守ることでも、壊すことでもない、ただ“立ち止まることのない”ものであるということを、カルティエはこの「カリブル ドゥ カルティエ」で物語っているのだ。
カルティエ カスタマー サービスセンター
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