ヴァン クリーフ&アーペル|貴重なジュエリーをもっと身近に、“遊ぶ”ことのできる展覧会
Watch & Jewelry
2015年3月30日

ヴァン クリーフ&アーペル|貴重なジュエリーをもっと身近に、“遊ぶ”ことのできる展覧会

Van Cleef & Arpels|ヴァン クリーフ&アーペル

貴重なジュエリーをもっと身近に、“遊ぶ”ことのできる展覧会

現在東京・六本木の森アーツセンターギャラリーにて開催中の、ヴァン クリーフ&アーペルの展覧会「ザ スピリット オブ ビューティー」。メゾンの歴史を語るエキシビジョンの魅力を、同社ヴァイス プレジデントであるニコラ・ボス氏にたずねました。

文=野上亜紀写真=Tomo Stampede (tomostampede.com)

シンボルの妖精が導くヴァン クリーフ&アーペルの世界

ダイヤモンドとルビーの杖を楽しげにかざす、いたずらな妖精のクリップ。微笑を誘う遊び心に満ち、そして女性の美しさすべてをも香らせるこのクリップは、1944年に製作されたヴァン クリーフ&アーペルの貴重なアーカイブだ。現在開催されているメゾン100年の歴史を振り返る展覧会「ザ スピリット オブ ビューティー展」の導き手ともなった、シンボルのジュエリーでもある。

「『スピリット オブ ビューティー』は、私が一番好きなジュエリー。今回の展覧会のタイトルにも選ばせていただきました。このクリップはまさしく、ヴァン クリーフ&アーペルの歴史と世界観そのものを語るジュエリーです。マジカルで、女性的で、そして永遠の美しさ……。何よりも、あたたかな“幸せ”に満ちあふれていますよね」

そう語ってくれたのは、ヴァン クリーフ&アーペルのヴァイス プレジデントである、ニコラ・ボス氏。ボス氏は8年前から展覧会の構想に携わっており、今回世界公開の皮切りとなった東京展を機に来日。貴重なアーカイブを集めたエキシビジョンとメゾンのクリエイションについて語ってくれた。

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ヴァン クリーフ&アーペル、ヴァイス プレジデントのニコラ・ボス氏。

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ミステリーセッティングが施された、「シャクヤクの花のクリップ」。1937年

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1940年代に製作されたバレリーナのクリップの数々。右から、「スペインの踊り子」1941年、「バレリーナクリップ」1943年、「バレリーナクリップ」1942年。

身近に感じて、そして楽しむ、“魔法の一瞬”のような展覧会

今展で見ることのできるアーカイブは、およそ300点近く。そのうち個人像は100点ほどで、ボス氏は3年近くをかけてそれぞれのオーナーのもとを訪れて説得。ようやく今回の貸し出しをかなえたという。集められたアーカイブはメゾンの製作スタイルの基盤となる「自然のスピリット」、「エレガンスのスピリット」、「冒険のスピリット」、「インカネーション(美の化身)」という4テーマで構成された。

「会場設計を務めたパトリック・ジュアンと展覧会構成を考える上で、ジュエリーの世界を実際に“経験”、そして“体験”していただけるように意識しました。たとえば大きなバードケージをぐるりと回って宝石の裏までも見ることができたり、水滴を模した透明なガラスで空間を楽しみながら、より身近に宝石を感じていただいたり……。従来の展示方法でお客さまとジュエリーの間に、決してバリヤーができないように試みたんです」

展示の中には、まるで直接クリップやリングに触れることができるような、ホログラムを用いたコーナーもある。触れようとしてもなかなか触れられない――そんな不思議な感覚もどこか楽しい、遊び心満載のトリック。ボス氏はそんな“楽しめる”感覚も積極的に取り入れたという。

「ただ単純にアーカイブを集めて歴史的にすばらしいぞ、ということを言いたいのではなく、実際にジュエリーに触れていただくことの“喜び”や“感動”を伝えたかったんです。会場を出られた後に幸せな気持ちで帰っていただく……。これが一番大切なことですね。まさしくヴァンクリーフ&アーペルならではの、“魔法の一瞬”を感じる展覧会にしたかったんです」

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ホログラムで展示された「はりねずみのクリップ」。1960年。

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4テーマめの「インカネーション(美の化身)」では、多くのセレブリティたちのジュエリーを見ることができる。写真はカトリーヌ・ドヌーヴ。

過去のインスピレーションを“再発見”する喜び

現在東京・六本木の森アーツセンターギャラリーにて開催中の、ヴァン クリーフ&アーペルの展覧会「ザ スピリット オブ ビューティー」。メゾンの歴史を語るエキシビジョンの魅力を、同社ヴァイス プレジデントであるニコラ・ボス氏にたずねました。
現在開催されている東京展は、これから続く世界公開に向けて最初のスタートとなった。ボス氏は日本とヴァン クリーフ&アーペルの強いつながりを感じさせるアーカイブにもぜひ注目してほしいという。

「日本文化は、メゾンの草創期にヨーロッパで非常に大きな影響を与えていたものです。シャクヤクや蝶、ハスの花……。われわれの代表的なアーカイブのなかにも日本の美や伝統、芸術作品から影響を受けたものがたくさんあるんですよ。それは今でも私たちの根幹を築く、大切なモチーフです。私たちはただ簡単に違うものを追い求めるのではなく、これまでに培われてきたインスピレーションに敬意を表することで、新しいクリエイションを生み出してきました。たとえ50年前に生まれた作品にも、現代に通じるものは必ずあります。この展覧会がぜひみなさんに、ジュエリーそのものの魅力や価値を伝えてくれるものであればと願っています。美しい宝石を見てそして驚いて、ともに世界を共有できれば――ジュエリーというものは、つねに多くの人に“再発見”されるべきものなのです」

ヴァン クリーフ&アーペル
「ザ スピリット オブ ビューティー展」

期間|2010年1月17日(日)まで 会期中無休
会場|森アーツセンターギャラリー
住所|東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ 森タワー52階
Tel. 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.thespiritofbeauty-vancleef-arpels.com/

           
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