IWC|パイロット・ウォッチ・マークⅩⅥ
Watch & Jewelry
2015年2月27日

IWC|パイロット・ウォッチ・マークⅩⅥ

IWC|アイ・ダブリュー・シー

Pilot's Watch MarkⅩⅥ|パイロット・ウォッチ・マークⅩⅥ

Text by OPENERS

1936年に発表された「パイロット用の特製腕時計(マークⅨ)」に端を発する、IWCのフラッグシップモデル「マークシリーズ」。この時計の特徴は、ブラックダイヤルに、夜光塗料を施したハイコントラストな指針と大きな数字を配することによって、昼夜を問わず優れた視認性が得られることだ。

マークⅨのあとにも、「ビッグ・パイロット・ウォッチ」「マークⅩ」「マークⅪ」「マークⅫ」「マークⅩⅤ」、そして2006年に登場した現行の「マークⅩⅥ」へと続くが、初代モデルによって考案された最大限視認性を考慮した基本デザインは、ずっと踏襲され続けている。

Vintage_327Watches

歴代マークシリーズ

現行のマークⅩⅥは、ケース径39mmと比較的大振りなサイズを採用するが、昨今のデカ厚隆盛の時計界にあっては、かなりスマートなシルエットといえるだろう。文字盤のデザインは、1940年に登場した「ビッグ・パイロット・ウォッチ(写真下中央)」を意識したものであり、航空機のコックピットクロックに採用されるような視認性の高い菱形針を採用。長く伸びたセンターセコンド針とあいまってバランスのとれた洗練されたフェイスに仕上がっている。直径34mmのミッドサイズもラインナップするため、細腕のユーザーはこちらを検討してもらいたい。

また、マークシリーズには高い耐磁性能も備わっている。航空機のコクピットに搭載される様々な電子機器から発せられる磁界に対して、ムーブメントを保護する役割を持っているのだ。

軟鉄製インナーケースでムーブメントの全方位をすっぽり覆ってしまう仕組みで、これにより現行のマークⅩⅥは2万4000A/mの耐磁性能を誇る。右写真は現行の「ビッグ・パイロット・ウォッチ」の分解図だが、写真上で青く色付された部分が、耐磁性能のカナメとなるポイントだ。

327mark

ただし、マークⅩⅥは非常に人気のあるモデルのため、常に在庫は品薄状態。万が一、店頭で見かけることがあれば、すぐにでも購入を検討したいところだ。

自動巻き。毎時2万8800振動。42時間パワーリザーブ。ケース径39mm。厚さ11.5mm。SSケース。クロコダイルストラップ。6気圧防水。44万6250円。

ミッドサイズ 直径34mm。厚さ10.1mm。38万8500円。

           
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