TAG Heuer|モナコ自動巻 クロノグラフ
Watch & Jewelry
2015年4月1日

TAG Heuer|モナコ自動巻 クロノグラフ

TAG Heuer|タグ・ホイヤー

モナコ自動巻 クロノグラフ

Text by OPENERS

F1グランプリのなかでも、過酷な市街地コースを走る、名物レースのモナコ。1969年、タグ・ホイヤーは、この栄えあるグランプリの名を冠した名作クロノを生み出す。それは防水性能を持つ世界初のスクエアケースに、同じく世界初となる自動巻きクロノグラフ・ムーブメントCal.11(通称:クロノマチック)を搭載した、アヴァンギャルドなタイムピースだった。

そして、このような当時としてはきわめて斬新なモナコに注目したのが、映画『栄光のル・マン』に出演したスティーブ・マックィーンだった。

彼は劇中でモナコを愛用するばかりか、レーシング・スーツにもタグ・ホイヤーのパッチを縫い付けると自ら提案。ル・マンを舞台にした24時間耐久レースで、ポルシェ917Kを疾駆させるマックィーンの姿は世界中に放映され、モナコも一躍レーシングファンの注目を集めるのだった。

その後、モナコは1990年代に復刻されるが、当時としては斬新すぎたデザインも、現代においてはトラディショナルな魅力となって、往年のレーシングシーンを彷彿させる美しい姿で、ふたたび人々を魅了するのだった。

モナコ市街地から眺められる地中海の海の色をイメージしたというブルーダイヤルだけでなく、新たにブラックダイヤルも加えられ、クロノグラフのほか3針モデルもラインナップ。モナコのアヴァンギャルドな出立ちは、時計ファンばかりか、ファッショニスタさえも虜にしてしまう。

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そして、2009年には誕生40周年を記念して、一大リニューアルがはかられる。風防にサファイアクリスタルを採用することで、防水性能は30mから100mに大幅アップ。裏蓋も、サファイアクリスタルを使用したシースルバックとなり、キャリバー12の精緻な動きを鑑賞することが可能。基本デザインはそのまま、ブラッシュアップされた姿で、ふたたびタグ・ホイヤーを代表するモデルとして21世紀にも君臨する。

TAG Heuer MONACO CHRONOGRAPH|タグ・ホイヤー モナコ自動巻 クロノグラフ
自動巻き
42時間パワーリザーブ
ケース経×厚|39×14.1mm
ケース|SSケース
生活防水|100m防水
価格|49万3500円

BRAND HISTORY

タグ・ホイヤーといえば、創業当時からスポーツ競技に積極的に関わり、特にモータリゼーションの進化を支え続けたブランドとして、レーサーを始めとする多くのアスリートからリスペクトを受けるブランドである。

その前身であるホイヤー社は、1860年、当時弱冠20歳であったエドワード・ホイヤーによって、スイス・サンティミエに創業されている。1868年にリューズ巻き懐中時計の特許を取得、1889年にはパリ万国博覧会でスプリットセコンド・クロノグラフを出品し銀賞を受賞するなど、早い時期から頭角を現していた。

そして、1916年には今なお語り継がれるストップウオッチのマスターピース「マイクログラフ」を発表。この100分の1秒計測が可能という画期的な計測機器で、ホイヤー社はスポーツシーンに欠かすことのでないブランドとして一躍世界的に認知される。

実際、この功績が認められて、1920年のアントワープ大会から続けて、3度のオリンピック公式計時を担当することになる。

すでに1911年の段階で、自動車用のダッシュボード用クロック「タイム・オブ・トリップ」を発表していた同社だが、モータースポーツとの深い関わりは、その後も継続して続けられている。
1964年には伝説のロードレース「カレラ」の名を冠したクロノグラフを発表し、当時多くのレーサーたちに愛用された。

そして、1969年には世界初の自動巻きクロノグラフ・ムーブメントを積んだ「モナコ」を発表。ハリウッドスターのスティーブ・マックウィーンが公私共に愛用したことでもよく知られ、その様子は名作フィルム「栄光のル・マン」によって、世界中のレースファンの目に焼きつけられた。

その後、他の多くのブランドが辿るように、1970年代のクオーツショックによって、ホイヤー社も一時経営危機に陥る。しかし、1985年、F1マクラーレン・チームのオーナー会社でもあったタグ・グループの投資によって見事復活を遂げ、現在のタグ・ホイヤーに改称。

従来以上にモータースポーツとの関わりを深めるほか、タイガー・ウッズ、マリア・シャラポワ、ブラッド・ピッド、ユマ・サーマンなどをアンバサダーに迎え、積極的なブランドPRを展開。2004年にはタイミングベルトやインゴットを採用した「V4」のプロトタイプ、2005年には腕時計で初めて100分の1秒計測が可能な自動巻きクロノグラフ「キャリバー360」を発表するなど、メカニズム面でも大いに注目を集めている。

【創業年】1860年
【創業地】スイス、サンティミエ
【主なシリーズ名】グランドカレラ、カレラ、リンク、モナコ、ニューアクアレーサー、フォーミュラ1
【問い合わせ先】LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー ディヴィジョン 03-3613-3951

公式サイト:http://www.tagheuer.com/

           
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