IWC|ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー
Watch & Jewelry
2015年4月8日

IWC|ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー

IWC|アイ・ダブリュ・シー

ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー

Text by OPENERS

1497年に喜望峰を回る航海に成功したヴァスコ・ダ・ガマや、1519年に世界一周航海を達成したフェルディナンド・マゼランをはじめ、ポルトガル人は常に航海に情熱を賭してきた。これは1930年代にIWCの時計工場を訪れたポルトガル人、ロドリゲスとティシェイラも同様。彼らは、マリン・クロノメーターの精度を備えたSS製の腕時計製造をIWCに依頼。IWCは、これに対して懐中時計用ムーブメント「Cal.74」を搭載した大型のハンターウォッチを製造し、彼らの期待に応えたのである。

このポルトガル人の要望から生まれた時計にインスパイアを受けて開発された「ポルトギーゼ」は、1993年、IWCの創業125周年記念モデルとして誕生している。エレガントな文字盤と大型ケースは、クラシックでありながら並々ならぬ存在感を放つ。現行モデルには、3針、クロノグラフだけでなく、トゥールビヨンやミニッツリピーターなどの複雑系も揃っており、パーペチュアルカレンダーだけでも2タイプがエントリーする。

ひとつは、南北両半球同時表示のムーンフェイズ表示と、ムーンフェイズのカウントダウン機能を備えた自動巻き「Cal.51614」搭載モデル。もうひとつは、一般的なシングルタイプのムーンフェイズデザインを採用した「Cal.51613」搭載モデルだ。いずれのムーンフェイズ機構も577.5年で1日しかずれないという、超高精度なメカニズムが組み込まれており、西暦表示は4桁に対応。何世代にもわたって継承できる仕様になっている。

ポルトギーゼ・パーペチュアルカレンダー(南北両半球ムーンフェイズ表示タイプ)/自動巻き。毎時2万8800振動。166時間パワーリザーブ。ケース径44.2mm。ケース厚15.5mm。18KRGケース。クロコダイルベルト。3気圧防水。384万8250円。

自動巻き。毎時2万8800振動。166時間パワーリザーブ。ケース径42.3mm。ケース厚15.6mm。クロコダイルベルト。3気圧防水。429万9750円(18KWG)。373万8000円(18KRG)。

BRAND HISTORY

IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、1868年にアメリカ人時計師のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが、ドイツとの国境沿いに位置するスイス・シャフハウゼンに創設したブランド。アメリカですでに実用化されていたオートメーション化をスイスの時計界にも導入し、より効率的で完成度の高い時計作りを目指していた。

この当時、既にシャフハウゼンにはヨハン・ハインリッヒ・モーザーによって大規模な発電施設があったことから、ジョーンズはシャフハウゼンを創業地として選んだといわれているが、ドイツ国境沿いに位置する地の利のため、同ブランドは質実剛健で高品位な時計製造を特徴とするようになる。

IWCが最も急速な成長を遂げたのは航空産業の発達が関係している。なかでも1930年代に開発した「パイロットウォッチ」は、第2次世界大戦中にイギリス空軍を始め、ドイツ、オーストリアの軍にも正式採用され、世界中のパイロットの憧れとなった。

その後もペラトン自動巻き機構や、2499年まで表示可能な永久カレンダー機構などの独自機構を次々と開発。また耐磁時計「インヂュニア」や、自社製ポケットウオッチにインスパイアされた「ポルトギーゼ」、高深度ダイバーズウォッチ「アクアタイマー」などの人気シリーズを次々と発表して、世界中の時計愛好家たちから高い支持を獲得している。

【創業年】1868年
【創業地】スイス、シャフハウゼン
【主なシリーズ名】インヂュニア、アクアタイマー、ポルトギーゼ、ダ・ヴィンチ
【問い合わせ先】IWC 03-3288-6359

公式サイト:https://www.iwc.com/

           
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