IWC|アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ
Watch & Jewelry
2015年2月26日

IWC|アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ

IWC|アイ・ダブリュ・シー

アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ

Text by OPENERS

UK Fairで“英国”を手に入れる・味わう

IWCが初めてダイバーズウオッチ「アクアタイマー」を手掛けたのは1967年。そのスペックは、200m防水と回転式インナーベゼルを備えた初代から本格的な仕様だった。その後、82年には2000m防水という高深度対応のチタン製ダイバーズ「オーシャン 2000」を、99年には初の機械式潜水計を搭載した「GST ディープワン」を発表。

圧倒的な技術力で、一気にダイバーズウォッチの分野のリーディングブランドとなった。そして、2004年に満を持して発表したのが、初代モデルと同じネーミングを持つ「アクアタイマー」である。

現行「アクアタイマー」のモデル名は、アクア(=水)とタイミング(=時間調節)の合成語であるだけでなく、回転式のインナーベゼルをはじめとした初代機から培ってきた技術開発を結集し、さらに発展させたことも表している。その中でも特に時計界を驚かせたのが、12気圧防水仕様の「アクアタイマー・スプリット・ミニッツ・クロノグラフ」だ。

一見すると文字盤に装備されている針は、通常の時刻表示では一般的なクロノグラフと同様。だが、自動巻きCal.79470には驚くべきパフォーマンスが隠されている。それは、ケースサイド9時側にセットされたスイッチのオン/オフ操作で、普段は分針に隠れているスプリット・ミニッツ針がストップ・フライバック・リスタートを行うことだ。

これにより潜水の経過時間の計測とは別に、浮上や減圧調整のための時間の長さなども測ることが可能。クロノグラフのリセットボタンと同軸のリューズで操作可能なインナーベゼルと組み合わせれば、複数の経過時間も計測できる。この世界初の機能により、またしてもIWCはダイバーズウォッチの歴史に新たな功績を記すことになったのだ。

自動巻き。毎時2万8800振動。44時間パワーリザーブ。ケース径44mm。ケース厚16.3mm。チタンケース。12気圧防水。チタンブレス(125万4750円)。ラバーベルト(112万3500円)

BRAND HISTORY
IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、1868年にアメリカ人時計師のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが、ドイツとの国境沿いに位置するスイス・シャフハウゼンに創設したブランド。アメリカですでに実用化されていたオートメーション化をスイスの時計界にも導入し、より効率的で完成度の高い時計作りを目指していた。

この当時、既にシャフハウゼンにはヨハン・ハインリッヒ・モーザーによって大規模な発電施設があったことから、ジョーンズはシャフハウゼンを創業地として選んだといわれているが、ドイツ国境沿いに位置する地の利のため、同ブランドは質実剛健で高品位な時計製造を特徴とするようになる。

IWCが最も急速な成長を遂げたのは航空産業の発達が関係している。なかでも1930年代に開発した「パイロットウォッチ」は、第2次世界大戦中にイギリス空軍を始め、ドイツ、オーストリアの軍にも正式採用され、世界中のパイロットの憧れとなった。

その後もペラトン自動巻き機構や、2499年まで表示可能な永久カレンダー機構などの独自機構を次々と開発。また耐磁時計「インヂュニア」や、自社製ポケットウオッチにインスパイアされた「ポルトギーゼ」、高深度ダイバーズウォッチ「アクアタイマー」などの人気シリーズを次々と発表して、世界中の時計愛好家たちから高い支持を獲得している。

【創業年】1868年
【創業地】スイス、シャフハウゼン
【主なシリーズ名】インヂュニア、アクアタイマー、ポルトギーゼ、ダ・ヴィンチ
【問い合わせ先】IWC 03-3288-6359

公式サイト:https://www.iwc.com/

           
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