最新ソロアルバムリリース直前。ベッカ・スティーヴンスが7年ぶりに日本でプレミアムライブを開催|MUSIC

Photo by Shervin Laines

LOUNGE / MUSIC
2024年8月9日

最新ソロアルバムリリース直前。ベッカ・スティーヴンスが7年ぶりに日本でプレミアムライブを開催|MUSIC

MUSIC|ベッカ・スティーヴンス「メイプル・トゥ・ペイパー」

アルバムは全曲ギター弾き語り。繊細ながら力強い表現力で彼女の内を具現

シンガーソングライター、ベッカ・スティーヴンスが4年ぶりのソロアルバムをリリース。リリースに先立ってBLUE NOTE PLACEでは2日間にわたってプレミアムライブが開催される。力強いサウンドと繊細な歌詞、圧倒的なパフォーマンスを武器にさらなる進化を遂げた彼女に注目だ。

Text by WASEDA Kosaku

アルバムと同名を冠したプレミアムライブ

ノースカロライナ出身のシンガーソングライターであり、ギタリストとしても知られているベッカ・スティーヴンス。フォーク、ジャズ、ポップの要素を融合させた独自のスタイルをもち、圧倒的な表現力も合わさって多くの聴衆を魅了している。
音楽一家に育ち、その環境でクラシックとアパラチアン・フォークの素養を育んだ。ノースカロライナ芸術学校でクラシック・ギターを専攻したのち、ニューヨークの「The New School for Jazz and Contemporary Music」でジャズ・コンテンポラリー音楽専攻に入学、ジャズと作曲を学ぶ。
2006年に学内の友人たちとベッカ・スティーヴンス・バンドを結成し、2008年にはデビュー作『Tea By Sea』を発表。当時「ニューヨーク最良の秘宝」と呼ばれ、以降は本格的なプロ・ミュージジャンとしての活動をスタートさせた。
ジャズ、ポップス、インディー・ロック、フォーク、ワールド・ミュージック等のリズムやハーモニーからインスピレーション受けた影響を受けた彼女の作曲は、複雑なコード進行やリズムパターンを擁する。リニア感ある独特な楽曲、複数の弦楽器を操る高い技術、そして卓越したヴォーカル技術と彼女による繊細な歌詞によって、現代ジャズ・シーンの境界を大きく広げていく存在となっている。
他のアーティストとのコラボレーションにも積極的で、近年はイーラン・メーラーとのデュオ(2019)、ザ・シークレット・トリオ(2021)、アタッカ・クアルテット(2022)とコラボレーションが続いていた。
この度リリースされる「メイプル・トゥ・ペイパー」は、2020年リリースの「ワンダーブルーム」以来、実に4年ぶりとなるオリジナル・ソロアルバムだ。
本作は2022年以降、彼女の母親の死、娘の出産という人生における二つの重大な変化が次々とおとずれ、さらに理解者でありコラボレイターでもあったデヴィッド・クロスビーの死去も重なり、それらの出来事をアーティスティックに作品として変換させた楽曲が並ぶ。従来のアルバムはすべて共同体的な性格が強い作品ばかりだったが、今回はキャリア初めて自身一人で制作。彼女の思想哲学、想いが詰まった一枚が出来上がった。
楽曲はミニマリズムとエモーションが同時進行していくようなサウンドが特徴。定評あるギター・ワークは彼女のルーツであるアパラチアン・フォークの影響が強く、そして表現力豊かで迸るようなヴォーカルと相まって、エモーショナルで力強いテイストに仕上がっている。
歌っている内容は、母親の死から感じた喪失や思い出、母性の愛おしいまでの混乱、タイトルにある「カエデが紙に変わる」ことをモチーフにした物事の変容、などを中心に歌っている。
例えばオープニング曲である1stシングル「Now Feels Bigger than the Past」では今日のストリーミングの世界におけるアーティストとしての挑戦と個人的な葛藤について歌いつつ、アルバムのプロローグという位置づけで「母を失った喪失感/受容/生の感情/芸術性」についても歌っている。
2024年8月末には、BLUE NOTE PLACEにて7年ぶりの来日公演を予定している。アルバムのリリース直前のプレミアムライブだ。彼女は、ライブでの観客との一体感を大切にしている。本ライブも、情熱的で感情豊かなステージが繰り広げられるに違いない。
来日公演 BECCA STEVENS Solo ”Maple to Paper”
日程|2024年8月24(土),25(日)
会場|BLUE NOTE PLACE
東京都渋谷区恵比寿4-20-4 恵比寿ガーデンプレイス内
<8月24日>
Open:18:00
LIVE:
19:00〜
※1ステージのみ、75分程の公演となります。
Music Selector:18:00〜22:00
※ライブ以外の時間帯は、ミュージックセレクターによる音楽をお楽しみいただけます
Close:23:00 (food L.O 21:00 / drink L.O 22:30)

<8月25日>
Open:18:00
LIVE:
19:00〜
※1ステージのみ、75分程の公演となります。
Music Selector:18:00〜22:00
※ライブ以外の時間帯は、ミュージックセレクターによる音楽をお楽しみいただけます
Close:22:30 (food L.O 21:00 / drink L.O 22:00)

※テーブルチャージ¥1,100(税込)と別途、ミュージックチャージ6,600円(税込)を頂戴します。
TOTAL / 円7,700(税込) ※料金は1名様あたりの金額となります。
ベッカ・スティーヴンスメイプル・トゥ・ペイパー(来日記念盤/日本盤ボーナス曲)
定価|2,750円
解説|高橋健太郎 / 歌詞対訳|染谷和美(オリジナル曲のみ)
日本盤CDは歌詞対訳付。M13のみ1979年公開映画「マペットの夢みるハリウッド」劇中歌(ポール・ウィリアムズ/ケニー・アスチャー作)で、カーペンターズ他多くのアーティストのカヴァーによって知られている。
内容|
1.ナウ・フィールズ・ビガー・ザン・ザ・パスト
 Now Feels Bigger than the Past
2.シュダ・ビーン・ゼア・フォー・ミー
 Shoulda Been There for Me
3.アイム・ノット・ハー
 I’m Not Her
4.ヘイ、ベア
 Hey, Bear
5.ハウ・トゥ・リスン
 How to Listen
6.ソー・メニー・エンジェルズ
So Many Angels
7.ワイルド・アイズ・オープン
Wild Eyes Open
8.メイプル・トゥ・ペイパー
Maple to Paper
9.イフ・アイ・ダイ・ビフォー・ユー
If I Die Before You
10.サムワン・エルス・アゲイン
Someone Else Again
11.ビースト・オブ・ア・ソング
Beast of a Song
12.ペイン・トゥ・ビー・アパート
Payin’ to be Apart
13.レインボウ・コネクション
Rainbow Connection
【日本盤ボーナス曲】
14. ザ・フール・ウィル・ステイ
The Fool Will Stay
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BLUE NOTE PLACE
https://www.bluenoteplace.jp/

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