MUSIC|「CHICANO BATMAN」 モーション・ブルー・ヨコハマ公演
MUSIC|“ネオ・ヴィンテージ電子ロック”な4人組が初来日!
「CHICANO BATMAN」モーション・ブルー・ヨコハマ公演
古い機材と宅録によって生み出されたローファイな音響、美しい歌詞、ブラジル/ラテンを基調にした繊細な演奏……世界中で展開する人気音楽誌『WAX POETICS』でも高く評価された、今カリフォルニアでもっとも注目される4人組、「CHICANO BATMAN(チカーノ・バットマン)」。11月8日(金)にモーション・ブルー・ヨコハマで公演をおこなう。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
幻想的な音が、不思議な魅力を漂わせる
チカーノ・バットマンが影響を受けたのは、ブラジルのカエターノ・ヴェローゾ、ファンクのアイザック・ヘイズ、そして70年代のメキシカン・ポップ・バンド、ロス・アンヘロス・ネグロス――70sロック/ファンクとブラジル・トロピカリスモの精神にインスパイアされたネオ・ヴィンテージ電子ロック! ジャンルを問わないエッジィな日本の音楽ファンからも、絶大な支持を獲得しているチカーノ・バットマンがついに来日を果たす。
70年代のメキシカンGSサウンド(グルペーロ)やジャズ・ボサのレトロなスタイルを、音とファッションの両方の観点でデフォルメして再現させた鋭いセンス。その裏に隠された、移民第2世代(LA育ちのメキシコ系2人とコロンビア系2人)の体験に基づく政治的な深い思索。古いものとあたらしいもの、ラテン・アメリカとUSA、スペイン語と英語、そしてUFW(60年代チカーノ公民権運動の旗手セッサ・チャベスが率いた農民団体)とバットマンのアイコンを実験的に混同させる確信犯的なアーティスト魂。そうした既存のチカーノ・ロックの文脈から完全に逸脱した深いアーティスティックな世界観が、幅広い音楽ファンのハートに響いている。
デビュー作品『チカーノ・バットマン』(2011年8月)、EP『ホベン・ナビガンテ』(2012年6月)、そして間もなく待望のフル・アルバムも完成予定。今回の初来日では、アルバムからの人気曲ほか、あたらしいアルバムからの新曲、またアコーディオンを使った本格的なクンビアも演奏予定。今のカリフォルニアを感じさせる最高のパーティになることまちがいなしだ。
Chicano Batman
Eduardo Arenas : Bass/Guitar/Vocals
Carlos Arevalo : Guitar
Bardo Martinez : Lead Vocals/Guitar/Organ
Gabriel Villa : Drums/Percussion