ジャイルス・ピーターソンも絶賛の日本人アーティスト・アンカーソング|MUSIC
ANCHORSONG | アンカーソング
アフロ・ビートと繊細なメロディが同居する開放的なサウンド
伝統的なアフリカのリズムとミニマルミュージックの融合が生み出すグルーヴに、かのジャイルス・ピーターソンやローラン・ガルニエも賞賛を送る日本人アーティスト、「アンカーソング(ANCHORSONG)」の5年ぶりの新作『セレモニアル(Ceremonial)』。逆輸入的に評価が高まる彼の音楽性とは?
Text by ISHIZUMI Yuka
有機的なエレクトロミュージックの最新鋭
ボノボやクアンティックなどを発掘するUKの名門レーベル「Tru Thoughts」初の日本人アーティストであるアンカーソングこと吉田雅昭。MPC2500とキーボードを駆使し、リアルタイムで楽曲を打ち込むパフォーマンススタイルで話題を呼び、2004年より活動を本格化した。
2007年に活動の拠点をロンドンに移してからは、プレフューズ73、ボノボ、デイデラス、ジャガ・ジャジストら海外勢にくわえ、DJクラッシュやデデマウスといった日本人アーティストとの競演を通し、知名度が上昇。ユニークな点は、2009年に行われたUSの音楽フェスティバル「サウス・バイ・サウス・ウエスト」にUKシーンで活躍するアーティストのひとりとして登場したことだろう。
これまでに3枚のEPをリリースし、2011年にファーストフルアルバム『Chapters』をリリースし、翌2012年には、ザ・シネマティック・オーケストラ、マウント・キンビーらとともに「SonarSound Tokyo」にて凱旋公演とも言える出演を果たしている。
今回、5年ぶりとなるニューアルバム『セレモニアル』では、持ち味であるキャッチーでメロディックなフレーズとビートが活かされている。「オーガニックなグルーヴを纏ったエレクトロニック・ミュージック」をテーマにしたという通り、フェラ・クティ・スタイルのアフロビートからの引用と彼の持ち味が融合し、アンカーソングならではの開放的なサウンドスケープが編まれているのが魅力だ。
本作のリリースパーティーとして、1月28日(木)には東京・青山の「青山 月見ル君想フ」で、ストリングスを含めた特別編成のライブも開催する。
『Ceremonial』
発売日|2016年1月23日(土)
価格|2160円
レーベル|Beat Records・Tru Thoughts
規格番号|BRC-489
01. Eve
02. Expo
03. Mather
04. Oriental Suite
05. Kajo
06. Monsoon
07. Butterflies
08. Rendezvous
09. Last Feaast
10. Outro
11. Ceremony
12. Wolves(Bonus Track for Japan)
13. Diver(Bonus Track for Japan)
Beatink / Beat Records
Tel. 03-5768-1277
http://www.beatink.com