The Beetle Presents Tokyo Crossover/Jazz Festival|ザ・ビートル・プレゼンツ 東京クロスオーバー・ジャズ・フェスティバル
The Beetle Presents Tokyo Crossover/Jazz Festival|
ザ・ビートル・プレゼンツ 東京クロスオーバー・ジャズ・フェスティバル
沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)氏インタビュー
世界で類を見ないイベントに育てたい(1)
世界基準にこだわる国内唯一のクラブ・ジャズ&クロスオーバー・ミュージックの祭典、「The Beetle Presents Tokyo Crossover/Jazz Festival」。その第8回目が、昨年暮れに開催された。2005年の第3回以降は新木場「STUDIO COAST ageHa」にておこなわれてきたが、今回は大人のための都市型音楽フェスティバルとして、会場を「恵比寿ザ・ガーデン・ホール」に移してリニューアル。大盛況のうちに幕を閉じた同フェスティバルとその今後について、発起人である沖野修也氏に聞いた。
Photo by OKAMOTO Kensuke & Maria Golomidova
初ものづくしのステージ
──今回の東京クロスオーバージャズフェスティバル(以下TCJF)について、まず感想をお聞かせください。
天候にも恵まれ、事故もなく無事終えることができて良かったと思います。場所や時間帯を変えたことで集客にも影響が出ると思ったのですが、見事に満員でしたし。震災の影響で開催自体が危ぶまれたことを考えると大成功だったと思います。諦めずに粘ったことで、理想が現実となったという意味では、2012年以降にもイベントをつづけていく大きな自信になりました。
──沖野さんご自身が印象的だったプレイやアクトは?
今回は、初モノづくしだったのですが、やはり、PAUL RANDOLPH(ポール・ランドルフ)の本人名義のライブが実現したことを誇りに思っています。CARL CRAIG(カール・クレイグ)やMOODYMANN(ムーディーマン)といったデトロイト・テクノの重鎮たちが起用してきただけあって存在感は圧倒的でしたし、REBEL 7という日本が世界に誇るバンドが彼をサポートしたことも海外のDJたちのあいだで話題になりましたしね。また、初来日のEzel(イーゼル)は、前日のDommuneの出演から期待感を膨らませてくれましたし、初参加のMURO君も彼なりにジャズの影響を受けたダンス・ミュージックのプレイで会場を涌かせてくれたのが印象的でした。
──今回は“大人のための都市型音楽フェスティバル”という当初からのコンセプトを明確に打ち出すべく、会場を恵比寿ザ・ガーデンホールに移したわけですが、オーディエンスの印象はいかがでしたか?
狙いどおりの“オトナ客”でしたが、音楽を楽しむ姿に年齢は関係はありません。踊ったり、声を出したり、手を挙げたり……。ただ、マナーはとても良かったと思います。そういう意味では、子どもの心を忘れない大人のお客さんと大人っぽい若者の両方が集まっていたのかなと。みなさん、僕が提案するクロスオーバー/クラブ・ジャズが本当に好きな方なんでしょうね。J-POPやロックがメジャーなこの国で、TCJFが盛り上がるなんて感無量です。
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沖野修也(KYOTO JAZZ MASSIVE)氏インタビュー
世界で類を見ないイベントに育てたい(2)
大切なのは開催する人間の情熱
──会場自体については?
恵比寿ガーデン・ホールでイベントをやるのは2回目なんですが、緊張しますね。格式の高さという面でも、経費面でも(苦笑)。場所の利便性が良く、TCJFの進化をアピールすることもできたのはよかったと思います。課題があるとすれば、場内導線ですかね……。それは、会場の問題ではなく、使用する側の課題ですが。1回目はたんにライブ会場としてで、今回のフェス形式ははじめてでしたので。次回は、そのあたりを改善できればと思っています。
──TCJFは今回で第8回を迎えたわけですが、振り返ってみていかがですか?
一般的に認知の高いアーティストをブッキングするわけでもなく、クロスオーバー/クラブ・ジャズというジャンルに特化してここまでつづけることができてラッキーだと思います。資金の問題や、震災の影響などもありましたからね。
でも、詰まるところ、大切なのは開催する人間の情熱であるということをあらためて実感しました。それは、たんに僕個人のことではなく、スタッフの想いや動き、そしてファンの声援などが、イベントを継続するにあたって大きな力になっているんです。
確かに、僕のビジョンが方向性を決定していることは事実ですが、僕ひとりでこのイベントは成立しません、そういう意味でも、スタッフとファンのみなさんにはとても感謝しています。みんなで力を合せることで、アイデアが形になることを実証できたのが、8回目を迎えた一番大きな意味だったようにも思います。
──では、最後にTCJFの今後についてお聞かせください。
もちろん、規模を大きくしていきたいという野望はありますが、同時に、世界で類を見ないイベントに育てたいという気持ちも強いんです。レジェンドに出演をお願いするとしても、僕が曲順を決定するとか(笑)、ほかでは見られないライブやDJのブッキングもそうですし。会場の選択や、ドレスコードなんかにもこだわっていきたいと思っています。フェスティバル=野外(好きですけど)とか、フェスティバル=アウトドア・ファッション(お洒落になってきましたが)っていうのは僕が目指す方向ではないかなと。驚かせるというか、やっぱり沖野さんの考えていることは一味ちがうねなんて来場者の方に思っていただけるフェスに育てていきたいですね。
CAST
[Main Floor]
Live|
Paul Randolph [USA] Detroit
沖野修也 (Kyoto Jazz Massive) Live Set Club Jazz/Crossover
feat. Navasha Daya (Fertile Ground) [USA], Diviniti [USA], 元晴 (SOIL&"PIMP"SESSIONS), 松岡“matzz”高廣 (quasimode),池田憲一(ROOT SOUL)
DJ|
Ezel [Dominican Republic] Deep House
MURO (KING OF DIGGIN') Hip hop
沖野好洋 (Kyoto Jazz Massive/ Especial Records) Club Jazz/Crossover
Team Nice Dreams ( Masaya Fantasista & Wassupski ) (Jazzy Sport) Crossover
[Lounge Floor]
DJ|
黒田大介 (Kickin’) Rare Groove
社長 (SOIL&"PIMP"SESSIONS) Club Jazz
DJ KAWASAKI House
Tsuyoshi Sato (Black Edition) Crossover
DJ 33 Queen & Yukari BB Crossover
CHAMP (YOSUKE TOMINAGA,OIBON,大塚広子) Funky Jazzy Music
endo nao (El Amor) House
VJ|VJ HAJIME
沖野修也Live Set list @TCJF2011 12/16金 恵比寿ガーデンホール
1.STILL IN LOVE (Navasha)
2.LOVE AND LIVE (Navasha)
3.SUN WILL RISE(Boogie MIx) (Diviniti)
4.TAKE A LOOK AT YOUR SELF (Diviniti)
5.SHINE(Pirahnahead DJ radio Edit) (Diviniti)
6.DESTINY(MdCL VS KJM REMIX) (Navasha)
7.LOOK AHEAD(Shuya Okino Re-Edit) (Navasha)
Encore.THANK YOU(Danny Krivit Edit) (Navasha)
(60min)
Member|
1.沖野修也(MC/2nd Key)
2.Navasha Daya (Vo)
3.Diviniti (Vo)
4.元晴(SOIL&PIMP SESSIONS)(Sax) *M-3
5.池田憲一(ROOT SOU;)(Bass)
6.菱山正太(Key)
7.藤井伸昭(SLEEP WALKER/MASA SEXTET)(Ds)
8.松岡"matzz"高廣(quasimode)(Per)
9.Fire Lily (Cho)
10. Emiko Smile (Cho)
11.廣瀬貴雄 (Tb) *M-5.6.7
12.栗原健 (Sax) *M-5.6.7
13.湯本淳希 (Tp) *M-5.6.7
14.井上幸法KB (G)
Tokyo Crossover/Jazz Festival
http://www.tokyocrossoverjazzfestival.jp/