MIYAKE ISSEY展、“身体をデザインする”吉岡徳仁のインスタレーションに注目|ART
LOUNGE / ART
2018年12月27日

MIYAKE ISSEY展、“身体をデザインする”吉岡徳仁のインスタレーションに注目|ART

ART|45年間の仕事が一堂に会す一大展示

吉岡徳仁が“身体”を透明なグリッドボディで表現

国立新美術館で開催されている「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」では、三宅一生氏の45年間の活動に焦点をあて、作品を展示。吉岡徳仁氏による、吉岡氏が手がけた“身体”を使ったインスタレーションが、MIYAKE ISSEYのより一層奥深い世界へ観る者を誘う。

Text by WASEDA Kosaku

自由な発想のもと作られた衣服たち

国立新美術館で開催されている「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」は三宅氏が活動を開始した1970年から現在にいたる約45年間の仕事を紹介する、これまでにない規模の展覧会だ。

三宅一生氏は既成の枠にとらわれない自由な発想のもと、独自の素材づくりから始まり、「一枚の布」と身体との関係や、そこに生まれる「ゆとり」や「間(ま)」を追求。本展示では、チームとともにリサーチと実験を行い、革新性と着心地のよさを兼ね備えた衣服を発表し続けてきた軌跡をたどる。

本展では、初期から最新プロジェクトまでの全仕事を通して、ものづくりに対する三宅氏の考え方やデザインアプローチを明らかにし、未来に向けた更なる創作の可能性を探る。

彼の仕事の多様性や豊かさを示しつつ、細部をも丹念に紹介する本展は、三宅氏の服づくりが今なお進化し続けることを証明。子どもから大人まで、誰もがものづくりの楽しさに触れることのできる機会となるよう考慮されているという。

衣服と身体の対話

抽象的なかたちの衣服は、人が着ることにより初めてその姿を現し、本来の目的を果たす。それはまるで身体と衣服の間で交わされる対話のようで、三宅氏にとって布と身体の間のリレーションこそが重要だということが本展では示されている。

記事1

記事2

記事3

この展示内では、その身体を吉岡徳仁氏がデザイン。ルームAでは「紙」でかたちづくられ、ルームBでは、未来感溢れる「透明なアクリル樹脂」によって制作され、展示されている。

この三宅氏と吉岡氏による協働によるインスタレーションがMIYAKE ISSEYのものづくりの自由な発想を押し広げ、創造力を刺激する機会となっている。

『MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事』
開催期間|2016年3月16日(水)~6月13日(月)
休館日|火曜休館 ※5月3日(火・祝)は開館
開館時間|10:00~18:00 ※金曜は20:00まで 入館は閉館の30分前まで
会場|国立新美術館 企画展示室2E
東京都港区六本木7-22-2
http://2016.miyakeissey.org

問い合わせ先

株式会社吉岡徳仁デザイン事務所

http://www.tokujin.com/

           
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