COTTON CLUB通信|第3回 「Maze featuring Frankie Beverly Vol.3」
Lounge
2015年5月1日

COTTON CLUB通信|第3回 「Maze featuring Frankie Beverly Vol.3」

Maze featuring Frankie Beverly Vol.3

キング・オブ・レイドバック・ファンク~全員をハッピー・フィーリンに

コットンクラブという200席に満たないプライベートな空間で、Maze Featuring Frankie Beverly15年ぶりの来日公演がついに実現した。音楽評論家・吉岡正晴氏の特別寄稿でその熱狂を再現。

文=吉岡正晴(音楽評論家)Photo by YASUHISA YONEDA

メイズのサウンドは1970年代から変わらない

歓喜。
1989年11月、1994年9月以来ちょうど15年ぶり3度目の来日ライヴ。15年前にはまだなかったアメリカのブラック・ミュージックの大音楽祭『エッセンス・ミュージック・フェスティヴァル』でいつしか大トリをとるようになったメイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー。そのゆったりしたレイドバック・ファンクがコットンクラブを覆った。7万分の1で見るものがここでは200分の1で見られる。それだけで十分プレミアムだ。

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Maze Featuring Frankie Beverly @ COTTON CLUB, September 22, 2009

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Maze Featuring Frankie Beverly @ COTTON CLUB, September 22, 2009

メンバーが入ってくると、大変な歓声。観客全員が、それこそメイズの登場を15年間待ったというような空気が溢れていた。きっとこの歓喜は15年分の蓄積なのだろう。
バンドの演奏は完璧だ。シンプルにドラムとベースだけで、メイズのグルーヴ、波を形作る。そこにファンキーなリフのキーボードやギターが実に絶妙にかぶさる。そしていぶし銀のフランキーのヴォーカル。日本でもかなり知られる「バック・イン・ストライド」などイントロだけで、客がいっせいに立ち上がる。「ジョイ&ペイン」では、「イエイエイエ~」というあのコーラス部分を会場全員が歌う。コットンの客全員がメイズ・マジックに打ちのめされ一体となった。

メイズのサウンドは1970年代から変わらない。不変なサウンドが普遍なサウンドになっている典型的な例だ。個人的には、今年コットンで見たバンド系ライヴで文句なく1番の出来だった。フランキー・ビヴァリー=キング・オブ・レイドバック・ファンク。これを見た人は最高にハッピー・フィーリンになれた。(2009年9月22日火曜、コットンクラブ)
【September 26, 2009: Yoshioka Masaharu: The Soul Searcher】

メンバー
メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー

Frankie Beverly(vo,g), McKinley “Bug” Williams(per), Roame(per), Philip Woo(key), Vance Taylor(key), Jubu(g), Larry Kimpel(b), Chris Johnson(ds)

セットリスト:メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー
Setlist: Maze Featuring Frankie Beverly @ COTTON CLUB, September 22, 2009

show started 19:18
01. Intro
02. Laid Back Girl (1993)
03. Southern Girl (1980)
04. I Want To Feel That I'm Wanted (1985)
05. We Are One (1983)
06. Can't Get Over You (1989)
07. Running Away (1981)

Introducing members

08. Golden Time Of Day (1978)
09. The Morning After (1993)
10. Back In Stride (1985)
11. While I'm Alone (1977)
12. Happy Feelin's (1986)
13. Joy & Pain (1985)
14. Before I Let You Go (1981)
Enc. I Wanna Thank You (1984)
show ended 21:00

(2009年9月22日火曜、丸の内コットンクラブ=メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー)

           
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