COTTON CLUB|第1回 「Maze featuring Frankie Beverly」
Lounge
2015年5月1日

COTTON CLUB|第1回 「Maze featuring Frankie Beverly」

Maze featuring Frankie Beverly

誰よりもフランキー自身が待ち望んだ、MAZE来日公演がついに実現!

連載第1回目は、9月22日(火・祝)、23日(水・祝)、25日(金)、26日(土)に、COTTON CLUBで行われる『MAZE』の公演について。
アメリカでトップクラスの人気を誇り、アリーナクラスの会場でしか実現しないアーティストが、COTTON CLUBという170席のキャパシティのクラブでライブをするという、ファンにはたまらない、衝撃的であり奇跡の公演にまつわるストーリーです。

Text by COTTON CLUB

アメリカ人はMaze featuring Frankie Beverlyが大好きである

2009年9月、ついに現実となった、Maze featuring Frankie Beverly(メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー)のCOTTON CLUB公演。

「Maze featuring Frankie Beverly」とは
米・ソウル界の良心、メイズ feat.フランキー・ビヴァリーの15年ぶりの日本公演。本国ではアリーナクラスのコンサートを行なう彼らが、キャパシティの小さなヴェニューに登場する。マーヴィン・ゲイ譲りというシルキー・ヴォイスと真摯なソウル・スピリット、安定感抜群の演奏が、私たちを興奮の坩堝へ。
──MAZEを知らざる者、ソウルを語るべからず。

アメリカ人はMaze featuring Frankie Beverlyが大好きである。
しかしここ日本での公演履歴は80年代と90年代のはじめに一度ずつと寂しく、もしかするとコアなソウル音楽ファンにしか「Maze」という名前はなじみのないバンドなのかもしれない。

たとえば先日他界したMichael Jacksonには“King of Pop”という称号が、“The God Father of Soul”といえばJames Brown、ではMazeというと “Best kept secret in the industry”だそうである。
簡単に言い換えれば“業界の秘蔵っ子”と解釈すればいいのだろうか。

27万人を動員するブラックミュージックスの祭典で、10年以上も最終日のトリを務める

現在もグラミー受賞など、音楽関連のAWARDとは無縁である彼らのコンサート会場はつねに満員である。DVDも発表された1980年のNew Orleansでの衝撃的なライブがきっかけで、New Orleansという街と人々にMazeは完全に受け入れられ、それ以降New Orleansでは、不動の人気を手に入れた。

1995年にスタートし毎年New Orleansで開催される、今年で15周年を迎えた全米最大級のブラックミュージックスの祭典「Essence Music Festival」(3日間での延べ入場者数は27万人を動員)では、10年以上も最終日のトリを務めているのがMazeである。

ちなみに2009年のLineUpはBeyonceをはじめ、Al Green、 Ne-Yo……、Motown 50周年を記念してLionel RichieがCommodoresとreunionなど、ブラックミュージックファンには毎年たまらない話題を振りまいており、日本からもこの独立記念日のウィークエンドにNew Orleansへ旅立つ方も少なくないそうである。

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そしてFrankieにできるのはTrue Soul を体現するということ

80年代、バンドでキーボードとして在籍していたPhilip Woo(フィリップ・ウー)の話によると、Mazeが今日に至るまで全米ソウルファンを中心に多くのフォロアーを獲得した理由は、ずばりライブであり、ライブでしか味わえない彼らの魅力と、桁はずれたパワーを感じることができる。

そしてFrankieにできるのは“True Soul”を体現するということ。それは彼が幼少時代を経て、地に足をつけ12歳にはじめてプロとして上がったステージ以来なんら変わらない。派手な演出を嫌い、自分の信じる音楽に忠実に突き進む。サンフランシスコに移りMarvin Gayeに発掘された際、じつのところ彼はMarvinに「バンドの一員になってほしい」と言われたが、「自分の曲をやりたいので前座をやらせてほしい」と答えたという。実際、Marvinの前座としてもFrankieはステージに立ち自らの曲を歌っている。生意気とは違う、Marvinが彼の前座をさせることに難色を示さなかったのは、そんなFrankieであったからではなかろうか。

そうなるとこれはこちらの勝手な想像であるが、頑までに自分の音楽を信じ、ファンとマーケットに媚びることを知らないトゥルーソウルマンのFrankieは、本当は売れなくてもいいんだと思っていたのか? という点で、自分は自分にしかできない音楽をつづけて、なんてhumbleな人間であろうと思い、そこでPhilip Wooにこの率直な質問をぶつけてみた。

“彼は売れなくてもよかったんだよね? 彼は彼でいつづけたかったんだ、結果ミリオンセラーやMarvin Gayeのような名声を上げたかったわけではないんだね?”

答えはノーである。「そんな美しい話ではない」と。Frankieは誰よりも売れ、成功したかったのだろう。そしてそのために努力をつづけた。しかし売れる音楽をつくることはできなかった。この時代売れるとは=白人の世界にも聴いてもらえる音楽である。ラジオ局で白人、黒人用に音楽を分けていた時代である。Stevie Wonder やDiana Rossはその線を越えることができた。しかしFrankieがその線を越えることはできなかった。
Philipはつづける。彼が頑張れば頑張るほど、よりブラック色は強まり、より深くディープなソウルミュージックになっていき、“売れる”音楽とはほど遠くなった。要するに彼にはそれしかできないのだ。

現在進行形でソウルミュージックの“Truth”を体現できる数少ないソウルマン

“it takes blood, sweat, and tears to write a classic”
“よい仕事をするためには、血も汗も涙も必要なんだ“とFrankieは語っている。

彼のソウルは、アメリカ人(とくに黒人)の生活そのものを歌ったものが多く、多く人々の共感を呼んだ。次第に全米の黒人を中心とした熱狂的なファンが増え、話題のライブに足を運ぶファンも増え、Frankieのリアルなソウルミュージックが観衆の心をタッチしつづけると、自ずとフォロアーは何度でもFrankieのライブに当たり前のように戻るようになる。

なにも特別なことはできない、地に足がついたとはありきたりではあるが……。本場アメリカでも観られる機会が少なくなってきたソウルミュージックのTruthを、彼は現在進行形で体現できる数少ないソウルマンであることに違いはない。

本国でも体験できないクラブ公演が実現!

そんなMazeファンが“秘蔵っ子”と呼ぶ理由をなんとなく自分なりに解釈してみたくなった。それは彼らのライブを目のあたりにしたときはじめて気づかされる気持ちなのだろうと。

日本でMazeのライブがみられるという喜び以上に、本国でも体験できないクラブ公演が実現となると、いささかアメリカ本土のファンは胸中穏やかではないはずである。
長年アリーナクラス、フェスティバルでしかみたことのないMazeのライブが、丸の内COTTON CLUBの170席限定のプライベート空間で独り占めできるのだから……。

米ソウル界の伝説的グループ、奇跡の再来日が実現。
熱く気品のあるシルキー・ソウルに触れる千載一遇のチャンスを見逃すな!

Maze featuring Frankie Beverly
9.22.tue & 9.23.wed, 9.25.fri & 9.26.sat

Music Charge|1万6500円~
※ 9.22.tue & 9.23.wed (open 5:30pm , start 7:00pm)
※ 9.25.fri & 9.26.sat (open 6:30pm , start 8:00pm)
※ 本公演は1日1ショーのみとなります
予約受付開始日|7月25日(土)午前11時より発売開始

COTTON CLUB
東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA 2F
Tel. 03-3215-1555
予約&お問い合せ受付時間 (11:00~23:00 ※日・祝のみ11:00~21:00)
http://www.cottonclubjapan.co.jp/

           
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