Lounge

2014年12月8日

松浦俊夫｜夏に向けて聴きたいLA発のスウィート・ソウル

松浦俊夫｜from TOKYO MOON 6月30日オンエア

夏に向けて聴きたいLA発のスウィート・ソウル

DJ松浦俊夫による、大人のための音楽番組『TOKYO MOON』。日曜の夜23:30から、InterFM 76.1MHzにてオンエア中です。世界中から選りすぐった“フレッシュ”な音楽や、大人の知的好奇心を刺激するトピックスをご紹介。ここではオンエアされたばかりの内容を振り返ります。アーティストについて深く掘り下げたり、関連した楽曲を紹介したり、さらにはその曲が購入できたりと、『TOKYO MOON』を目と耳で楽しむ連載です。今週はLA発のユニット、ザ・デコーダーズ（The Decoders）をフィーチャーしてお届けします。

Text by MATSUURA Toshio

勢いを増すLAの音楽シーン

ここ数年、地元のアーティスト、そして世界中から移り住んできた才能溢れるミュージシャンらのコラボレーションによって、多くの素晴らしい作品がロサンゼルスで生み出されています。音楽好きな人間にしてみると周知の事実で、それは以前のドイツ・ベルリンのダンス・ミュージック・シーンの盛り上がりと比べてもビート、ヒップホップ、ソウル、ジャズと多ジャンルにおいてLAのシーンの方が勢いを感じるような気がします。

of The Sun」"> The Decoders 「I Am The Black Gold<br />of The Sun」

"The Decoders
「I Am The Black Gold of The Sun」"

今回紹介するのはそのなかでもアンダーグラウンドな活動でありながら、音楽に対する情熱と愛を強く感じるユニット、ザ・デコーダーズ（The Decoders）です。

プロデューサー／エンジニア、そしてベースとギターなどをプレイするイタイ・シャピラとトランペッター、トッド・シモン、キーボードのアダム・バーグの3人を中心に活動。ミニー・リパートン、アース・ウィンド＆ファイアーからバート・バカラックまで、1960～70年代のソウルやファンクにジャズやブラジル音楽、レゲエなどのエッセンスを混ぜ合わせ、楽曲に応じて臨機応変にヴォーカルやメンバーを組み替えて制作しています。

それらは彼らが敬愛しているだろう当時の名プロデューサー、故チャールズ・ステップニーを強く意識した作風ですが、その懐古的過ぎないさじ加減が、いまの私たちの耳に心地よく聴こえるのかもしれません。インターネットを中心とした小刻みなリリース方法ですが、追いかけ甲斐のあるアーティストと言えるかもしれません。今後の活動に注視しましょう。

SoundCloud

The Deocders / EPK : An Introduction)

The Decoders / Vol. 2 EPK Series

REVIEW｜TRACK LIST

★マークのついた楽曲をクリックすると、試聴・購入することができます。あらかじめ「iTunes」ソフトをインストールのうえ、お楽しみください。

01. Milton Nascimento / Vera Cruz (A&M)★

02. Edu Lobo / Casa Forte (Elenco)★

03. Egberto Gismonti / Salvador (Elenco)★

04. Lucas Santtana / O Violão de Mario Bros (Mais Um Discos)★

05. Iaiá / Grupo Arembepe (Far Out)★

06. Os Ritmistas / Samba de Pacto (Mais Um Discos)★

07. Tanganica / Luis Carlos Vinhas (Far Out)★

08. String Band Featuring Isao Suzuki / Nica's Dream (Flying Disc)

09. The Decoders / I Am The Black Gold Of The Sun (The Dcorders)★

10. Bosq / Paciencia De Jo (Ubiquity)

11. Omar / Ordinary Day (P-Vine)★

12. Diego Barber & Hugo Cipres / Poncho (Origin)★

13. Isolee / Dennis (Tamed Musiq)

14. Sad City / What I Talk About (Phonica)

Milton Nascimento
『Courage』

Edu Lobo
『Cantiga De Longe』

Egberto Gismonti
『Egberto Gismonti』

Lucas Santtana
『Sem Nostalgia』

V.A. 『Nicola Conte Presents
Viagem 5』

V.A. 『Oi! A Nova Musica
Brasileira!』

String Band Featuring Isao Suzuki
『String Band Featuring
Isao Suzuki』

Bosq
『Bosq Y Orquesta De Madera』

Omar 『The Man』

Diego Barber & Hugo Cipres
『411』

Isolee 「Dennis」

Sad City
「You Will Soon Find That
Life Is Wonderful」

今週の「TOKYO MOON on iTunes」

これまでに紹介した楽曲のなかから、選りすぐったものをここで購入できます。気になった楽曲がすぐ入手できる喜びを味わってください。先日スタートしたTOKYO MOONの新企画、日本人ジャズ・ミュージシャンによる、ワールド・スタンダードな作品を紹介するJazz Hip Jazz（ジャズ・ヒップ・ジャップ）。今回はアーカイブのなかから、改めて3組の新旧のアーティストによる楽曲をピックアップ。ボサ、スピリチュアル・ジャズ、そしてフュージョンと世界観は違えど、世界と繋がった3曲を楽しんで下さい。

楽曲をクリックすると、試聴・購入することができます。
あらかじめ「iTunes」ソフトをインストールのうえ、お楽しみください。

Masa Sextet / Nem Precisou　　2010.9.5 ON AIR

白木秀雄クインテット / サヨナラブルース　　 2011.3.6 ON AIR

AB'S / Déjà Vu　　2012.1.15 ON AIR