松浦俊夫｜梅雨の憂鬱な気分を解消する音楽！

松浦俊夫｜from TOKYO MOON 6月24日オンエア

梅雨の憂鬱な気分を解消する音楽！

日曜の夜、上質な音楽とともにゆったりと流れる自分だけの時間は、おとなたちの至福のとき。そんな時間をさらに豊かにするのが、DJ松浦俊夫によるラジオプログラム『TOKYO MOON』――。彼が世界中から選りすぐったすばらしい音楽や知的好奇心を刺激するおとなのためのトピックスを、毎週日曜日Inter FM 76.1MHzにて19時からオンエア。ここでは、毎週放送されたばかりのプログラムを振り返ります。今週は梅雨の憂鬱な気分を解消する、清涼感たっぷりの音楽をご紹介。

Text by MATSUURA Toshio

音楽による“エア・コンディショニング”

日本でも定着しつつある、大人のための“静かなる音楽ムーヴメント”。今週は、その火付け役と言えるブラジルのデュオ、ヘナート・モタ＆パトリシア・ロバートの新作で幕開け。つづいて、ムースヒル、ナオミ＆ゴロー、原田知世の近作のプロデュースなど、つねに良質の音楽を届けてくれるギタリスト、伊藤ゴローがブラジルでレコーディングしたインストゥルメンタル・アルバムのなかから、「Obsession」を紹介しました。湿度が高く、なにかと憂鬱な気分になりがちないまの季節に、一服の清涼剤となってくれることでしょう。

Renato Motha e Patricia Lobato
『Sunni-e』

Goro Ito『Glashaus』

V.A.『Pina』

トピックを挟んで、後半はルーツ音楽に強い愛を感じさせる“ブルーアイドソウル”の新旧作品を2曲ご紹介。とくに、ロバート・パーマーの「Every Kinda People」は、いまの時代にフィットするメッセージを感じさせるお気に入りの一曲です。

Jun Miyake『Stolen From Strangers』

REVIEW｜TRACK LIST

01. Renato Motha & Patricia Lobato / Sat Nam Ji (NRT)
02. Goro Ito / Obsession (Spiral)
03. Jun Miyake / Lillies Of The Valley (Wenders Music / Rough Trade)
04. Jun Miyake / tHe heRe aNd afTer (drApe)
05. Jeb Loy Nichols / Countrymusicdisco45 (Decca)
06. Robert Palmer / Every Kinda People (Island)
07. Heatwave / Happiness Togethernes (Epic)

Jeb Loy Nichols
『The Jeb Loy Nichols Special』

Robert Palmer『Double Fun』

Heatwave『Central Heating』

映像と音楽で綴る舞踊家ピナ・バウシュの軌跡

2009年に急逝した、ドイツの伝説的な舞踏家／振付家、ピナ・バウシュ。演劇的な要素もふくまれる独自の舞踏は、彼女亡きいまも、世界中の多くのファンを魅了し続けています。その彼女の軌跡を、映像の上映とトリビュート・コンサートの2部構成で辿る追悼公演が、生前公演を行っていた新宿文化センター大ホールで、彼女の命日である6月30日に開催されます。生前、親交が深かった音楽家、三宅純をはじめ、ブルガリア・コスミック・ヴォイセズ合唱団、リサ・パピノーなど、多くの出演者が集結するコンサートと、1985年5月にドイツ・ヴッパタール市立オペラ劇場にて収録された、ピナの代表作「カフェ・ミュラー（Café Müller）」が上映されます。彼女のファンでなくとも楽しめる、知的好奇心旺盛な大人たちのための夜、ぜひ会場に足を運んで下さい。