松浦俊夫|“体験”する映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
松浦俊夫|from TOKYO MOON 2月19日 オンエア!
“体験”する映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
日曜の夜、上質な音楽とともにゆったりと流れる自分だけの時間は、おとなたちの至福のとき。そんな時間をさらに豊かにするのが、DJ松浦俊夫によるラジオプログラム『TOKYO MOON』――。彼が世界中から選りすぐったすばらしい音楽や知的好奇心を刺激するおとなのためのトピックスを、毎週日曜日Inter FM 76.1MHzにて19時からオンエア。ここでは、毎週放送されたばかりのプログラムを振り返ります。今週は映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』の世界を、音楽をとおして紹介しました。
Text by MATSUURA Toshio
情緒的な音楽と春を先取りした心躍る楽曲たち
今回はトピックで紹介した、ヴィム・ヴェンダース監督によるドキュメンタリー『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』のサウンドトラックより、パリ在住のミュージシャン 三宅 純さんの新作をセレクト。ニューウェーブ・アフロジャズと呼びたくなる躍動的な作品です。ちなみに彼の楽曲は劇中3曲も使われました。
つづいてはベルリンのジャザノバが主宰するレーベル所属のユニット ミカトーンのシネマティックな楽曲を。こちらは映画のインスピレーションから選んでみました。
そしてマイケル・ジャクソンも歌ったあの名曲を、ジャズとポップスをみごとミックスさせる才女エスペランサがカバーした注目作、またザ・2・ベアーズの“The Birds & THe Beeds”は心地よい春の公園をランニングするのにぴったりな、イギリス発のスロー・ハウスです。今週も多ジャンルにわたってオンエアしました。
REVIEW|TRACK LIST
01. Jun Miyake / All Names (Wenders Music)
02. Cujo / Fat Ass Joint (Wenders Music)
03. Micatone / Handbrake (Sonar Kollektiv)
04. Bev Lee Harling / Buy Me (Wah Wah 45)
05. The 2 Bears / The Birds & The Bees (Southern Fried)
06. Esperanza Spalding / I Can't Help It (Universal)
07. Azymuth / Ta Nessa Ainda Bicho - Maddslinky 'Heavy Up' Remix (far Out)
五感が戦慄する衝撃と、心を愛で満たす感動
2009年に急逝したドイツの伝説的な舞踏家・振付家 ピナ・バウシュ。演劇的な要素も含まれる独自の舞踏は、世界中のファンを魅了してきました。映画『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』は、長年の友人でもあったヴィム・ヴェンダースが作り上げたドキュメンタリー作品。彼女の残した作品や、影響を与えたダンサーたちの証言をまとめ、その功績を称えます。ピナを知らずとも引き込まれる、その映像の力強さ。ぜひ劇場で“体験”してみてください。
『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
2月25日(土)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿バルト9ほか全国順次3D公開
ヴィム・ヴェンダースには、確信があった。空間の広がりを可能にする3Dがあれば、ピナとヴッパタール舞踊団の世界を再現できると。ピナの舞踏作品『カフェ・ミュラー』『春の祭典』『フルムーン』『コンタクトホーフ』をあらたに撮影するとともに、ヴェンダースは革新的な試みを果たす。彼らは劇場を飛び出し、モノレールや工場などの現代建築、森や庭園などの自然のなかでソロパフォーマンスを繰り広げるダンサーたちを追いかけ、未知なるダンス・ドキュメンタリーを完成させた。
毎週日曜日19:00~19:30 ON AIR
Inter FM 76.1MHz
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moon@interfm.jp
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