Diary-T 178 STANDARD
THE NORTH FACE STANDARD『Uptown anthem』
『Uptown anthem』
http://www.clubking.com/event/northface/index.html
「後世に残すべきSTANDARD」
THE NORTH FACE PRESSROOM
小口 大介くんのお誘いで参加させて頂いた。
私自身はスタンダードという概念にはあまりしっくりこないタイプだが、もの作りの姿勢にSTANDARDを求めることはとてもよく理解できる。
急だったこともあり今回は、間もなく二十四年目になるフリーペーパーdictionryをメインに置き&私の個人的発露でもあるiphone grapherの作品にPIRATE RADIOでの選曲を併せ展示させて頂いている。
思ったより評判もよく、追加のdicを抱え原宿のshopの4Fにある会場へお邪魔した。
オープニング以来お邪魔していなかったこともあり、
それぞれのフロアーの特色を小口君の説明を伺いながら拝見させて頂いた。でオープン時にも感じたことだが、本当にセンスがいいのです。アウトドア・ブランドなのだが、ハイファッションブランドのような時代の旬な息吹を感じる。
しかも、過剰すぎないデザインとシックな色合いに私のような渋めタイプにはもう堪らない。
あれもいい、これもいい、しかし、値段もいい。
ただ、男の洋服は、といっても自説だから当てにならないが、
いつ着ても古くならないものがいいと思う。
多少高いと思っても十年単位でコストを考えれば大変リーズナブルではないか。
コムデギャルソンのショーの選曲の仕事をしていた時期には、
随分お世話になったが、私は大概十年、長いものになると二十年単位で着倒すので、大変リーズナブルな買い物だ。
今回は手が出なかったが濃紺のトレンチコートに惹かれた。
男の洋服は何故か軍服からアレンジされたものがしっくりくる。
これまで普段トレンチを着ることは無かったが、これまでも、MA-1やピーコートには現在も含めお世話になっている。
特にマッチョを目指している訳でも男らしさを演出したい訳でもないが、誰が着ても大概様になるようにみえるのはなぜだろうか?
その昔、ロンドンやパリの蚤の市で手に入れた軍ものは未だに私のワードローブとしてしっくり活躍してくれるお洋服なので
ある。
そんなこんなで小口さんに、これいいね、これもいいね、あれもいいね、といっているうちに格別に暖かいカーデガンをプレゼントして頂いた。私はタオルフェチなところがあって、そうした風合いのファブリックに頗る弱い。
なんともうれしい早めのクリスマスプレゼントを頂いた気分だ。
来年いい仕事が出来たら今度は自前でぜひ濃紺のトレンチをトライしたい。
気に入ったお洋服を手に入れるうれしさは他の何者とも違う喜びがある。
ファッションの世界もあまり景気のいい話は聞かないが、
人間のこうした衝動がある限り長く飽きずに着れるお洋服には明るい未来があるのではないだろうか。
それをスタンダードと呼ぶのなら、
私もまたスタンダードを支持することになる。
で、今回思わずiphonegrapherしたのは、このお店から発信する情報の鮮度とセンスだった。
それはもう当たり前の話とも言えるが、
お洋服屋さんから発信する情報の鮮度とセンスがこれほど問われる時代もこれまでは無かったのではないか?
ファッションが常に突端であるためには、
こうした情報化社会だからこそ、そのセレクトする目が厳しく問われているのだ。
「ファッションとは思想を纏うこと」
ファッションの変遷を私なりに振り返れば、どうしてもこうした言葉がしっくりくる。
未来の遺産を誰の許可も無く勝手に先取りして安かろう今だけ楽しかろう的なゴミを大量生産し私腹を肥やす輩たちにいつか神の鉄拳が振り下ろされんことを私は切に願うのである。
スタンダードとはなにか?をじっくり考えているうちにまたしても理不尽な社会の現状にこうして再び怒りが込み上げてくる。
権力の側に長く居るもの達には、目の前で苦しむ弱者の思いはどうあっても伝わらないものなのであろうな。
この国の民主主義とはやはりお飾りのようなもので、
権力がお金がやはり正義を決めているのである。
これほどの天災を前にしてさえ変わろうとしない人々の心根を
思うと呆然とする。
しかも今更ですがこの国にはもう
「表現の自由」はないのですね。ははははは…
牢獄に繋がれた丸木度佐渡のごとく思想の自由は妄想の中で遊ぶ他は無いのかもしれない。
はははは、これコメディの話ですよ。(笑い)
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