Diary-T 113 パテ
madame FIGARO booksの パリのビストロ。
お気に入りのビストロが近所にあるのでときおり出かけるが、
パリのビストロbooksをめくっているうちに、気がついたことがある。
うん? ちょっと、パテ、待て、ね。
送り手と受け手の双方の食に対するどん欲さが文化をつくるということか。
ビストロ=文化
だってさ、うまいものを食べてうれしくなれば自然と笑顔が生まれ、会話も快活になるじゃない。
しかも水代わりは大げさな表現にしても、水を飲むように喉を潤してくれるワインの多彩なおいしさは、快活な会話に拍車をかけることはもう間違いないもんね。
うかれたオーラが充満する食の場、それがビストロの魅力の本質であろう。
だからビストロを日本の居酒屋と位置づけするなら、
本気でうまいものをつくる居酒屋には本気の客が来るのだから、
安さだけの居酒屋のオーラとはまったく別の快活なエネルギーで溢れかえっているだろし、当然、文化の匂いも立ちこめるのではないか。
で、とかく日本で文化を口にすると、
うわっ、なに、このしょっぱくて、ぬるくて、えぐくて、
もうくさくて堪らないから急いで蓋して。と叫んでしまうが。
本来文化は生活の潤いのことだから
権威も建前も道徳も金銀財宝も無塩バターだ。無縁のことね。
そうね、ひとことでいうと、ふらっと、フラット、分け隔てなく、ということ。
ふらっと、寄るでしょう夜でしょう居酒屋もビストロもほんらいは。
う~ん、だからわざわざ予約していくようなとこじゃ本当はないよね。
日常使いで、ふらっといくとこだから。くどい。
違う。そ、そのフラットも日常の豊かさなんだけどさ、
私の意見は、クリエイティブはフラットで分け隔てなく真っ直ぐで公平なもの。
ということ。
日本のメディアがあんぽんたんなんだけど、
過度に料理人がもてはやさせることも芸術家も音楽家もデザイナーも写真家も職人もお百姓さんも武士も町人もお坊さんも神父もおまわりさんも、
美味しい物のまえでは、ビストロでは、誰もがフラットだということ。
あらゆるひとが笑顔で愉快で快活になるビストロに私は発見したのだ。
なんだそうだったのか!って、
つまりフランスの三色旗、自由、平等、博愛、の信念はこれかって……。
うん? ちょっとパテ! まてね。
フランスの国旗は通称トリコロール(仏: Tricolore, 三色の意)と呼ばれる旗。青は自由、白は平等、赤は博愛(友愛)を表すというがそれは俗説である。正式には白がフランス王家の色、青と赤はパリ市の紋章の色であり、三色が合わさり、パリと王家との和解の意味を表している。赤と青はフランス革命軍が帽子に付けた帽章の色に由来し、白はブルボン朝の象徴である白百合に由来する。「青」は正式には「藍色」である。
ま、さ、そういうことだから、で、ビストロの象徴は私の場合はやはり、
"パテ ”
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