Diary-T 79 紫陽花
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2015年5月8日

Diary-T 79 紫陽花

Diary-T

Diary-T 79 紫陽花

文・アートワーク=桑原茂一

タイトルでやられた。

「ご先祖様はどちら様」高橋秀美著

今は塀の中においでの堀江さんがtwitterでつぶやいていたのをアマゾンしてみた。

さすが堀江さん、これがなるほどおもしろい。

一部を紹介する。

私はふと祖父、豊吉のことを思い出した。

彼は享年95歳。

散歩が日課で、その日も近所を散歩しているうちに気分が悪くなり

病院に担ぎこまれた。本人は大丈夫だと言い張ったが、まわりが心配して

「でもおじいさん、苦しそうよ」と声をかけると、豊吉はこう答えたという。

「言われてみれば、確かに苦しい」

それが彼の最期の言葉だった。

ひとに言われるとそんな気がしてくる、というのが祖父の性格で、

それを受け継いでいる私はきっと名家の「素質」も感じやすいにちがいない。

さて、これまた久しぶりにFESNのLIBE BRAND UNIVS.の森田貴宏が遊びに来た。

彼のブランドのカタログも秀逸だが、

秀逸っていうのは、つまりなんていうの細部にまで行き届いた作り手の思いが

いっぱい詰まったカタログなのね。そのカタログにも紹介されている

We are still ichimiya 日本一の桃の里、山梨県 東八千代群一宮町

全国のどこにでもある田舎町イチミヤ出身のそのヒップでホップな同郷グループ

スティルイチミヤの愉快なCDも付いている。で、なんだそうか、

突然、森田君がスネークマンショーの成り立ちなんか聞くから、

わかったよ、君たちの目指しているものがなにかよくわかった。

考えつづけてくれ。頼む。

Naomi Kazama FLAT WHITE

原宿で彼の個展を楽しんだ。

モノクロからカラーへ変わっていく心の変化、

目に見える部分と心に映る世界……

さりげなく語るKazamaくんの醸し出すムードが爽やかだった。

そういえば、

古くからの友人でブルックリンに住む下条ユリちゃんとも親しいとか、

組織に属さないでひとりで生きているクリエーターのたたずまいは気持ちが良い。

あぁ、いつか、いつか、お尻に火がついたよう落ち着きのない日々を終わらせ

百年に一度しか咲かないサボテンのような暮らしができたらと

そんなことは思ってなんかいなんだもん。ぐすん。

そうだこの時期は紫陽花だ。

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