伊藤嶺花×尾花大輔|スピリチュアル対談(後編)
スピリチュアル対談 vol.11|N.ハリウッド 尾花大輔
伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像
「希望とよろこびの光をもたらすために今世を生きる王者」(後編)
スピリチュアル ヒーラーの伊藤嶺花さんの連載第11回目。ゲストに迎えたのはN.ハリウッドの尾花大輔さん。「メジャーになるべく生まれてきた」との伊藤さんの発言からつづく後編、いったい話はどの方向へ?
仲間と一緒に作り上げていくプロセスを楽しむひと
尾花 でもね、僕、利害関係がないひとたちと話すのは平気なんだけれども、ひとを束ねるのがすごく苦手なんですよ。
伊藤 そんなことはないですけどね。束ねようと思わなければいいです。勝手についてくるから(笑)。もともと尾花さんは、ビジネスになってくるとひとと深く付き合っていくことが苦手なひと。お友達って呼べるようになるまでに、結構時間がかかると思うんですよ。でも1対1で向き合っていけるひとを、とにかくたくさん作っていくといいと思いますよ。そうすればコミュニケーションが簡単にとれるようになって、自然にまとまっていきます。お仕事するうえではやっぱり、いかにコミュニケーションをとりやすい方を増やしていくかとか、チーム編成が重要ですね。
尾花 そうですね。僕はある意味、決断をしなければいけない立場だったりするんだけれども、自分の信頼できる仲間と一緒に考えたいっていう思いはありますね。
伊藤 プロセス自体を楽しもうとする気持ちが強いですし、尾花さんにとってそれがイコール、働くということに対するよろこびですからね。尾花さん、感情の起伏もこう見えて……
尾花 ものすごくある(笑)。
伊藤 ものすごく、ある方なんですよね(笑)。感情や感性、感覚、いわゆる五感がひとより強い。だからいろいろ頭でいろんなことを一生懸命考えてるし、それはすごくくたびれると思うんです。
尾花 本当、正直疲れますね。
伊藤 ただ決してネガティブなだけじゃなくて、ひとから見て“そんなに不幸なことが?”と思うようなことも、全部自分のためとして前向きに置き換える力も、ものすごく強いんです。日々いろんなことを感じて、考えていらっしゃるから、発想においてすごくボキャブラリーが多いし、“よし、こういうことだ”って結論にもっていく能力はすごいですね。
尾花 ハハハハ(笑)。僕、なんでも最悪なケースから物事を考えるんですよ。
伊藤 下から上がってくるんですか(笑)?
尾花 最悪なケースから考えていくと、ぱっと思いつきで“いい”と思ったことより、もっと“いい”ものや方向性が見つかるケースが多いんです。悪くならないために何かを考える、ということをしているのですが、こんな僕の性格って大丈夫だろうか、とも。こんなネガティブ男でいいのか、と(笑)。
伊藤 いえいえ(笑)。じつは全然ネガティブなんかじゃないですよ。ベストを目指そうとする上昇志向が強いんで、極端な話、いちばん下を見つめることによってそこからアイデアを絞り上げていっているというか……。
尾花 そうですね。そういう効果もあるのなら、まぁ、敢えて変える理由もないのかもしれないですね(笑)。
伊藤 でもやっぱり、ここまでエネルギーが強い方ってなかなかいないので、大抵はみんな“このひとは自分とちがう”って思っちゃうんですよね。尾花さんはみんな仲間としておなじような高みを目指して頑張ろうよ、ということを掲げるんだけれども、おなじところを目指せるだけのエネルギーをもったひとは限られてきますよね。
尾花 そうですね。普通の温厚なひと、というタイプがいちばん苦手で、自分の意見をしっかりもった、ある意味人間くさいひとが好きですね。おとなしく自分の言うことを聞いてばっかりいるひとだと、おもしろくない。
伊藤 どっちかというと、口うるさいくらいに世話を焼いてくれるほうが、やりがいを感じるタイプ(笑)。
尾花 いらっとくるくらい、“そんなこと言わなくてもいいじゃん”って思うようなことを言ってくるひとのほうが、やっぱりいいですね。
スピリチュアル対談 vol.11|N.ハリウッド 尾花大輔
伊藤嶺花が“視た”ゲストの肖像
「希望とよろこびの光をもたらすために今世を生きる王者」(後編)
社会的な大役を果たすという使命
伊藤 きっとこれから、デザインのお仕事だけじゃなくて、ありとあらゆることをされると思いますよ。社会的大役を果たす方ですから。
尾花 でも、僕自身そんなに器用じゃないんですよね。一度考えたらほったらかしにできないというか……時間の振り分け方がすごく下手。いろんなことはやりたいし、何か“こんなお題があるんですけど”って声をかけられたら、ポンポンとアイデアが出てくるけれども、そこにさらに入り込みすぎちゃうんですよね。アイデア投げたあとは、しらーっと知らんぷりできるタイプだったら楽なんですけど。
伊藤 細かくスケジュールを見てくれるマネージャーさんをつければ大丈夫ですよ。尾花さんは管理されている環境下じゃないと。逆に野放しだと自分自身のコントロールができなくなっちゃう。
尾花 ハイ(笑)。
伊藤 頭のなかでアイデアが湧き出てきて、それを全部こなしていこうとすると絡まっちゃうんで。ぱっぱっと全部さばいてくれるひとがいれば大丈夫。これから手がけることが多岐にわたってくるので。お洋服だけじゃなくて、芸能芸術、飲食、要するにライフスタイルにかかわっていること、全部にいきますから。ひとの心が明るくなること、よろこびをもたらすこと、イコールご自身のよろこび、なんですけれども、まぁ、全部ひっかけていきますよ(笑)。
尾花 じつはもう、我慢できなくなっちゃって、昨年4月に別会社もつくっちゃったんですよね。
伊藤 やっぱりそうなんですか! 尾花さんの場合は、フリーランス的に個人としていろんなことをやっていくのではなく、あくまで社会性のもとにいくので、全部法人化していきます。そして、組織立った環境を仲間とともに作りあげていく。そのプロセス自体がご自身の生き甲斐みたいなものですから。組織だったチームがきちんと社会的に認められる状態で動いていくことによってはじめて、すごい相乗効果、成果を出していきます。
伝統をつぎの時代に向けたあたらしいものに変えていく
尾花 “ちゃんと組織立って”、かぁ。
伊藤 一貫して言えることが、お洋服にかんしても古着が好きというお話がありましたが、伝統とか継承すべきものを、またつぎにやってくる時代に対して自分だったらどう伸ばしていくか、ということが軸になっていますね。職業って自分自身が社会に参画するうえでのツールみたいなものだから、表面的な職種とか業種とかはじつは何でもいいんです。
尾花 たとえば水道局でも(笑)。
伊藤 なんでもいい。でもそれをあたらしいものに変えていく。遠いご先祖さまがしてきたように、いかにつぎの時代に大きく膨らませていけるか、みたいなところに挑戦していく、というところがありますからね。
尾花 そこまで大きいことができるかどうか、分からないですけどね。
伊藤 いや、やりますよ。完全に大物になっている。政治家になっちゃってるかもしれない(笑)。大物になるときには国境を超えますし、全世界に向かっていきます。こうやってお話をしていると、とても影響を受けた前世というものが、今の肉体に重なって見えてくるんですけど、すごく魂の年齢が高いんですよね。何回も転生を繰り返している。過去生でもやっぱり、芸術家集団をまとめる役をやっていらっしゃったり、国の政治を司るような第一級の身分であったり、ってことをずっとやってきたんですね。伝統や文化的なものに対してすごく興味があるし、守ろうという気持ちも強いし、そうありながら今の時代にフィットする方法を見つけて実践する力もあるから、自然にトップになっていっちゃうんですよね。
尾花 なるほど。うちの先祖も、松本城のなかにいた、尾花丹後守とか、そういうものらしくて。
伊藤 ご自身の前世もやっぱり“ナントカ家”みたいな家柄に生まれていらっしゃるから、どうしても社会情勢的なものが優先されて、自分の感情や希望が二の次にされてきた。ヨーロッパがそんなに得意じゃないのも、どこかそういう部分がありますよ。尾花さんが今のこの時代の日本という豊かで平和で自由な国に生まれてきたのは、ひとりひとりに“あなたは何をしたいの、どう生きたいの”っていうのを投げかける役目。ご自身がお手本になるような生き方になってくるでしょうし。兄貴肌というか面倒見もいいですからね。
尾花 まとめるのがヘタだなとは思ってるんですけどね(笑)。
伊藤 いや、魂レベルでは完全に。お子さんも、そういった尾花さんの背中を見て育ちます。まったくおなじような大きな志を描いていくと思いますよ。
尾花大輔|OBANA Daisuke
N.HOOLYWOODデザイナー
1974年1月28日、神奈川県出身。1992年、専門学校中退後、古着屋でバイヤーとショップマネージャーを兼任。1995年古着のセレクトショップ「go-getter」の立ち上げに携わる。当時の古着の価値観に疑問を抱くようになり、リメイクやオリジナルの展開をはじめる。2000年、自身のブランド「N.HOOLYWOOD」を設立。2007年にはパリでの作品発表、2008年香港出店、2010-11AWコレクションよりニューヨークに発表の場を移して現在にいたる。