萩原輝美|3人の日本人デザイナーをレポート
FASHION / WOMEN
2015年4月24日

萩原輝美|3人の日本人デザイナーをレポート

萩原輝美のファッションデイズvol.115

「アンダーカバー」「アンリアレイジ」「ファセッタズム」

3人の日本人デザイナーをレポート

リアルクチュール、モダンクチュール…オートクチュールの技と質がプレタポルテの舞台に広がっています。クチュールとは距離をおいたリアリティーで勝負してきた東京ファッションにもクチュールにつながる質感が出はじめています。そんな流れを象徴する3人のデザイナーをレポートします。

Text by Hagiwara Terumi

「やっぱりパリは最高の舞台」アンダーカバー

「パリコレクションはデザイナーにとっての最高の舞台です」アンダーカバーの高橋盾さんはそう語って2年間お休みしていたパリコレを再スタートしました。パリコレはプロが集まるビジネスの場。ファンや友人からは聞かれない、厳しい評価を下される場。その緊張感はほかにはないもの。2015年春夏コレクションのテーマは「PRETTY HATE BIRD」です。チュチュをはいた白鳥から恐(こわ)かわいい黒鳥も登場しました。繊細なチュールに刺しゅうを重ねたドレスにはトレンチジャケットやライダースを合わせます。ロマンティックでリアル。アンダーカバーの世界が広がりました。

UNDERCOVER|アンダーカバー 01

UNDERCOVER|アンダーカバー 02

UNDERCOVER|アンダーカバー 03

UNDERCOVER|アンダーカバー 2015年春夏コレクション

東京に続くサプライズに挑んだアンリアレイジ

「川久保玲さん、高橋盾さん、尊敬する二人のデザイナーが発表するにはきっと意味があるはず。その意味を探りたかった」念願のパリコレデビューを果たしたアンリアレイジの森永邦彦さんです。舞台でライトを当てプリントを浮かび上がらせるモノトーンの服を登場させて、東京に続くサプライズを披露。翌日にはセレクトショップ“レクレルール”でアーカイブ作品を見せるレセプションも行いました。

ANREALAGE|アンリアレイジ 01

ANREALAGE|アンリアレイジ 02

ANREALAGE|アンリアレイジ 03

ANREALAGE|アンリアレイジ 2015年春夏コレクション

ストリートなのにラグジュアリーなファセッタズム

パリが終わると、つぎは東京コレクションです。東京コレクションのトリを飾ったのは人気の“ファセッタズム”。メンズが先行していたブランドですが、最近はレディスでも存在感を見せています。ストリートなのにラグジュアリーなコートやジャケット。羽やレースなどのデイテール使いが高級感を出しています。造花のイヤーカフにひとめ惚れ、発注しちゃいました。

FACETASM|ファセッタズム 01

FACETASM|ファセッタズム 02

FACETASM|ファセッタズム 03

FACETASM|ファセッタズム 2015年春夏コレクション

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萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/

           
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