萩原輝美|オートクチュールが挑む21世紀エレガンス
萩原輝美のファッションデイズ vol.109
「シャネル」「ヴァレンティノ」「アルマーニ・プリヴェ」「アトリエ・ヴェルサーチ」
オートクチュールが挑む21世紀エレガンス
シャネルが、ヴァレンティノが、ヴェルサーチが挑んだのは全く新しいエレガンスドレス。失敗おそれず次々繰り出すクチュリエたちの新冒険服!秋、オートクチュールが完全復活です。
Text by HAGIWARA Terumi
コンクリート×スパンコール「シャネル」
2014年秋冬オートクチュールコレクション。シャネルは20世紀パリのアパルトマンをイメージした一室でした。モノトーンのドレスは、コンクリートで作ったモチーフを、スパンコールやクリスタルと一緒に飾り付けています。リトルドレスにはひざから見えるサイクリングショーツを合わせ、靴はトング。20世紀ココ・シャネルの業績を21世紀のエレガンスにつなげました。
フラットシューズで着こなすリアルクチュール「ヴァレンティノ」
ヴァレンティノは、美しいドレープをバンデージのようにベルトで抑えたドレスがモダンです。バイアスカットのアシンメトリードレスはシンプルで大胆。全てのドレスにフラットシューズを合わせます。クラシックを、ぐっとリアルなクチュール服に仕立て直しました。
黒、白、赤のエレガンス「アルマーニ・プリヴェ」
アルマーニ・プリヴェは肩の丸いテーラードジャケットにミニスカートやショートパンツを合わせて若返りました。漆をイメージした赤を差し色に、ソワレでは羽やオーガンジーをふんだんに使いました。
生足で剥き出しのセンシュアルドレス「アトリエ・ヴェルサーチ」
大胆なカットとアシンメトリーシルエットの官能的なドレスを並べたのがアトリエ・ヴェルサーチです。大きく開けた胸元、深いスリットのロングスカートは片足だけを覆い、もう一方はむき出しです。エナメルやゴールドのベルト、コルセットがシルエットを強調したセクシーラインはヴェルサーチならではのものです。
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/