萩原輝美のファッション・デイズvol.41|ルイ・ヴィトン、コム デ ギャルソン
FASHION / WOMEN
2015年5月20日

萩原輝美のファッション・デイズvol.41|ルイ・ヴィトン、コム デ ギャルソン

連載|萩原輝美のファッション・デイズ vol.41

ルイ・ヴィトン、コム デ ギャルソン

美しさのなかにファンタジーを秘めた、「白」と「レース」

ファッションディレクター 萩原輝美さんの、2012年春夏コレクションサーキットからのリポート第2弾! パリコレクションから、ルイ・ヴィトンとコム デ ギャルソンのショーを紹介します。

Text by HAGIWARA Terumi

暑さの残るパリにあらわれた“ヴィトンランド”!

ミラノにつづき10日間にわたるパリコレクションもあっという間に終わりました。10月というのに30度を超える烈暑がつづくコレクション会場では冷えたエビアンや団扇が配られ、あまりの暑さにテントの天井を外してしまうメゾンもありました。

2012年春夏の気になる色は白、素材はレースです。3D素材と呼びたい、立体的なケミカルレースや刺繍にアップリケがたくさん登場しています。

ルイ・ヴィトンの特設テントは、先シーズンの黒から白になりました。会場の女性スタッフのユニフォームも白です。

LOUIS VUITTON

LOUIS VUITTON

LOUIS VUITTON

円形のステージを囲むシートに座り、10時きっかりにカーテンが開きました。まぶしいほどにキラキラ光る白馬のメリーゴーランドには透明感溢れるレースのドレスを着たモデルたちが座っています。白レースの上に重ねるシルクオーガンジー。パステルカラーのレースをパッチワークした夢溢れるドレスです。こんな甘いドレス、おとなに似合うかしら? なんて考えてしまうのは野暮というもの。しばしヴィトンランドに遊び、ファッションの魔力を堪能しました。

コム デ ギャルソンも真っ白いレースをふんだんに使いました。白サテンドレスの両袖は、大きなリボンで結ばれています。コサージュをいっぱいつけたヴェールをかぶったモデルの顔は見えません。美しい白いドレスの陰に、なぜかお葬式のような悲しいドレスの表情が覗きます。

COMME des GARÇONS

COMME des GARÇONS

COMME des GARÇONS

萩原輝美

萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップ「デザインワークス」のレディスのディレクションも担当。オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/

           
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