Ron Herman|バイヤー 根岸由香里さんに聞いた2011-12年秋冬スタイルキーワード
Ron Herman|ロンハーマン
バイヤー 根岸由香里さんに聞いた!
キーワードは“ANGELENO IN THE UK”
「Ron Herman(ロンハーマン)」バイヤー 根岸由香里さんに聞いた、2011-12年秋冬スタイルキーワードとは? カリフォルニアの、程よく力の抜けたスタイルが魅力のロンハーマンだが、今季は英国のテイストを取り入れたスタイルを提案するという。その着こなしのポイントについて聞いた。
Text by OPENERSPhoto by JAMANDFIX
アイテムのボリューム、パンツの丈など、全体のサイズ感に着目
「ロンハーマンのスタイルアイコンのイメージは、ナチュラルでヘルシー、そしてなにごとも“楽しむ”ことができる、笑顔がキュートな大人の女性。今シーズンは“ANGELENO IN THE UKと題し、ロサンゼルスっ子がUKを旅する、というテーマのもと、これまでのロンハーマンのベースとなるスタイルに、英国の伝統的なテイストをミックスした着こなしを提案しています」と、語るバイヤー 根岸由香里さんが注目したのはCÉLINE(セリーヌ)のプレコレクション。
「タイトなチェックのジャケットに、ボルドーのモヘアニット、細身のクロップドパンツを合わせたコーディネイトに見る、アイテムのボリューム、パンツの丈など、全体のサイズ感に着目しました」
「1960年代のロンドンといえば、キーワードは“MODS”! 60's MODSスタイルの男の子のバランス感を、ロンハーマンらしいアイテムで提案、表現しました。スタイルの印象を決定づけているのが“モッズ男子”特有の丈バランスがかなうRH VINTAGE(RH ヴィンテージ)のコーデュロイクロップドパンツ。そして裾からのぞくBLEUFORET(ブルーフォレ)のドレスソックスがコーディネイトの“キモ”です。すべてのアイテムバランスが重要ではありますが、今年は足もとが一番のポイント。ドレスシューズにソックスの合わせというのは、もっとも今シーズンらしいスタイリングだと思います」
ロサンゼルスっ子が自分なりに着こなす、レトロな英国スタイル
「60'sレトロな膝下丈のスカート(デニム)は、今シーズンらしいアイテムといえるでしょう。英国リバティプリントのシワ加工シャツに、深いグリーンが美しい、ラフに仕上げられたカシミアニットカーディガンを重ね、グッドガールな印象をプラス。足もとは深みのある赤が秋冬らしい印象のサボを合わせ、ロサンゼルスっ子がUKを旅するなかでその土地にインスピレーションを受け、ポートベローマーケットに出向き、自分らしく着こなした、というストーリーをイメージしたスタイリングです」
鏡から一歩下がって、全体を見ること
ストーリーを大事にするユニークなスタイル提案にイメージが膨らみ、いまにもショッピングへ出かけたいところだが、根岸さんがアドバイスする着こなしの“コツ”を参考に、ぜひクローゼットと相談してみて!
「スタイリングをするさい大切にしたいのは、なによりも“バランス”です。やはりすてきなひとはサイズ感・色・シルエット・組み合わせなど、さまざまな要素の“バランス”がいい。アクセサリーをつける、髪型をアレンジする、メイクをする……なにをするときも一部分ではなく、全体を見てください。そうすると、このコーディネイトにはネックレスよりピアスだけの方がいいな、とか、口紅はオレンジの方が全体とマッチするな、とか、シャツの袖をロールアップした方がラフな感じでいいかも、など、かならず発見があるはずです。鏡から一歩下がって全体を見て、コーディネイトの足し算・引き算を意識することが、“こなれた着こなし”上級者へ近づく一歩だと思います!」
根岸由香里|NEGISHI Yukari
ロンハーマン バイヤー
大手セレクトショップのバイヤーを経て現職。ロンハーマンの日本上陸の立ち上げ時よりバイイングに携わり、その感度の高さは本国からも絶大な信頼を得ている。