ジル・サンダー、ボッテガ・ヴェネタ|萩原輝美|ミラノコレクションから速報リポート!
連載|萩原輝美のファッション・デイズ vol.40
ジル・サンダー、ボッテガ・ヴェネタ
いよいよコレクションサーキットがスタート!
毎シーズン、ミラノやパリでおこなわれるコレクションの常連であるファッションディレクター萩原輝美さん。連載40回を迎えるこのたびは、はじまったばかりのミラノコレクションから、気になったトレンドトピックをピックアップ!
Text by HAGIWARA Terumi
クチュールテイストで新境地を開いているジル・サンダー
2012 S/Sミラノコレクションがはじまりました。この秋冬は1960年代の影響が色濃く出ていましたが……。さて来年の春夏は?
クチュールテイストで新境地を開いているジル・サンダー。ブランドのアイコン、白シャツをテーマに、シャツドレスからウエディングドレスまで、ピュアなコレクションを発表しました。
コットンポプリンのシャツドレスは、横タックを重ねて白の透け感に強弱をつけます。内側に付けた衿は、トロンプロイユのような効果を演出しています。シルエットは、リーン&ロング。春夏も女性らしいボディが要求されそうです。ペーズリーのカットジャガードのスカート、ピカソのアートモチーフのインターシャニットが彩りを添えます。スティーンブン・ジョーンズとデザインコラボしたニットキャップにヴェールをかぶせた帽子はキュート! 挑戦したい小物です。
ボッテガ・ヴェネタが打ち出した「気分が高揚する服」
ボッテガ・ヴェネタはレッド、オレンジ、グリーン、ブラウンなど鮮やかな色を打ち出しました。「気分が高揚する服を作りたかった」とクリエイティブ・ディレクターのトーマス・マイヤーさん。
コットンの重ね、ビニールとのパッチワーク、シフォンのドレープにステッチや刺繍を施した素材は手間ひまをかけながら、軽やかに仕上がっています。Iラインのトップスにプリーツを重ねたスカートはスウィングしたい気分。プリーツスカートは春一番に欲しいアイテムになりそうです。
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップ「デザインワークス」のレディスのディレクションも担当。オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/