萩原輝美|この秋冬、リアルに欲しいブランドは?
連載|萩原輝美のファッション・デイズ vol.38
ヌメロ ヴェントゥーノ、カルバン、サカイ
この秋冬、リアルに欲しいブランドをピックアップ!
パリ、ミラノ、ニューヨーク、世界のランウェイショーを取材し、トレンド最先端を目にするファッションディレクター 萩原輝美さん。そんな萩原さんが、この秋冬、リアルに着たいと思っているブランドは?
Text by HAGIWARA Terumi
この秋のおしゃれはレングスがポイント
足早に駈けていった酷暑。店頭にも秋物が並び、早くも長袖気分です。というわけで、リアルに欲しい秋のブランドを紹介します。
いち押しは、アレキサンドル・デラックアがデザインするヌメロ ヴェントゥーノ(No.21)。以前、発表していたオリジナルブランドほどアグレッシブではなく、構築的なシルエットは残しつつもフェミニンな仕上がりです。「センシュアル(官能的)な美しさを表現したい」とデラックアさん。白シャツの背中が全面透けるレース、たおやかに流れるプリーツ……。はっとする魅力がいっぱいです。なかでもお薦めはタイトのロングスカート。前はストレッチレースで後ろはニットというひとひねりのシルエットです。この秋のおしゃれはレングスがポイント、美しいラインのスカートを1点選びたいですね。
カルバンはギョーム・アンリがアーティスティック・ディレクターを務めて4シーズン目のブランドです。かつてはパリを代表するオートクチュールブランドでしたが、プレタラインで再スタート。立体的なタックを入れたフレアスカートに衿つきのニットなどリアルなアイテムが並びます。
sacaiがはじめてランウェイでコレクションを発表しました。自然光が入る囲みスペースのミニショーで登場したのは、PVC、レースにシフォンなど異素材を組み合わせ、ニットを超えたニットなど。9月、青山に直営店がオープンします。
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップ「デザインワークス」のレディスのディレクションも担当。オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/