MaxMara|60周年の年に打ち出した「クール モッズ ウーマン」
MaxMara|マックスマーラ
2011-12秋冬コレクションより速報!
クラシシズムとモダニズムの融合「クール モッズ ウーマン」
「クール モッズ ウーマン」──2月末におこなわれた2011-12秋冬ミラノコレクションにおいて、マックスマーラが発表したテーマだ。今年創立60周年という節目を迎えるブランドが、あらためて打ち出したスタイルをここで。
Text by OPENERS
トラディショナルなシェイプと生地に、モダンなアプローチを
2011年の今年は、1951年のブランド創業からちょうど60周年という節目の年を迎えるマックスマーラ。その記念すべきタイミング、2月末におこなわれたミラノコレクションで打ち出したのは、1960年代のイギリス・ロンドンを彷彿とさせるクラシシズムにモダニズムがエレガントに溶け合うスタイル。「クール モッズ ウーマン」がテーマだ。
コレクションを見てみよう。まず特徴的なのは、まるで彫刻的な美しささえ感じさせる、無駄なものを削ぎ落としたミニマルなライン。メンズのテイラード仕立てのような静謐さがありながら、さり気ないシェイプ、モヘアやアルパカのような柔らかな印象の素材によって、フェミニニティを喚起させることも忘れない。パーカやダッフルコート、スタンドカラーコートといったブリティッシュミリタリーテイスト溢れるアウターに、スーパースキニーなレギンスやペンシルスカート、クラシックな台形スカートを合わせたのも特筆すべき点だ。
そして後半のルックになるにつれ、タータンチェックに光沢のある糸をほどこしたり、キルトをビスチェドレスに仕上げるなど、クラシックなブリティッシュカントリールックを都会的で洗練されたスタイルに昇華させているのも印象的。
色調はグレー、さまざまな色合いのペールパウダー、ブラウン、60年代のイエロー、アンティークシルバー、ゴールドといった、シックで美しいカラーレンジ。知性とエレガンスを感じさせる。
そもそもモッズ ウーマンとは、60年代の当時においては、既存のステレオタイプに縛られず、あたらしいファッションや音楽を取り入れ、旧体制にもノーを言えるようなインディペンデントな精神をもつ女性たちであった。彼女たちはそれまでの女性らしさを強調するフレアなシルエットや過度な装飾を避け、ミニマルな装いを好んでしたわけだが、その精神の在り方は、マックスマーラの女性像と、多分に重なる。
「エレガントな女性こそ本物の女性。話し方、歩き方、考え方、そして身に着ける服にいたるまで、すべてに同質の優雅さを漂わせる女性」──マックスマーラの会長、ルイジ・マラモッティの言葉であるが、このようなエレガンスは、本当にいいものを選ぶことが自分をどう見せてくれるのかをわかっているという知性、そしてあたらしい物事にも躊躇しない革新性と自信があるからこそ生まれるものだ。そしてそのフィロソフィが色濃くあらわれたのが、まさに今回のコレクションなのである。
マックスマーラ ジャパン
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