別冊家庭画報『エルメスのすべて』
FASHION / NEWS
2015年2月25日

別冊家庭画報『エルメスのすべて』

ファッション、バッグ、インテリア・・・メゾンの美しき哲学を1冊に

別冊家庭画報『エルメスのすべて』

エスプリにあふれ、美しい手仕事を守りつづけるフランスを代表するメゾン、エルメス。エルメスの美の真髄、職人の技と心を紹介する別冊家庭画報『エルメスのすべて』が出版された。

Text by YANAKA Tomomi

さまざまなものづくりをつうじ、紐解かれる“エルメスの豊かさ”

洗練された美意識でものづくりに取り組むエルメスと、本物を愛し、質感のあるカメラワークで人気を誇る老舗雑誌「家庭画報」による別冊家庭画報『エルメスのすべて』。パリのアトリエやショップの取材、クリエイターへのインタビューをつうじ、“エルメスの豊かさ”が紐解かれてゆく。

エルメス,家庭画報,エルメスのすべて,hermes,2

エルメス,家庭画報,エルメスのすべて,hermes,3

ファッション、バッグ、時計、アクセサリー、食器、レザーグッズなど幅広く展開されるエルメスのアイテムには、そのひとつひとつにメゾンのエスプリが息づいている。本編では、それらの制作の過程や歴史が深く掘り下げられており、読み物としても興味深い内容になっている。

またエルメスは、2010年にアールデコを代表するインテリアデザイナー、ジャン=ミッシェル・フランク(1895~1941年)の家具を復刻することで本格的に家具製作に参入している。昨年はエンツォ・マーリ、アントニオ・チッテリオの両巨匠によるチェアを発表し大きな話題を呼ぶなど、いまやエルメスの主力製品のひとつとなったインテリアについても詳しく紹介。

さらに、一昨年からスタートし、バッグづくりで余った革や小さなシミが付いたカレ(スカーフ)など“美しき不用品”を1点モノとして再創造する「petit h(プティ アッシュ)」といった、170年以上の歴史を礎にした遊び心を感じさせるプロジェクトなど、ブランドのさまざまな側面も見ることができる。

エルメス,家庭画報,エルメスのすべて,hermes,4

エルメス,家庭画報,エルメスのすべて,hermes,5

付録には『エルメスの世界』最新号やオリジナルポストカードなども

豪華付録もこの別冊の魅力のひとつ。写真家で現代美術家の杉本博司氏もゲストとして参加し、エルメスが編集した2012年春夏号の『エルメスの世界』も付録になっている。杉本氏の作品やコラムなど、アーティスティックな側面と最新ファッションのカタログを同時に楽しむことができるというわけだ。このほかにも、銀座メゾンエルメスのガイドや遊び心のあるオリジナルポストカードも付いてくる。

素材を知りつくした職人やクリエイターにより受け継がれてきたエルメスのスピリットが凝縮された別冊家庭画報『エルメスのすべて』。真摯に美しいものをつくりつづけてきたエルメスの極意に触れることができる1冊だ。

別冊家庭画報『エルメスのすべて』

別冊家庭画報『エルメスのすべて』
価格│1260円
世界文化社 販売部 Tel.03-3262-5115

           
Photo Gallery