「青春の、キャンバススニーカー」
一年を通してコーディネートに欠かせないアイテムとなっているキャンバススニーカー。これからの季節、ジャブジャブ洗って天日に干したスニーカーを素足に履くのは実に気持ちがいいし、おろしたての新品をシックな着こなしのドレスダウンに使うのもナイス。ド定番ではあるが、捨てがたい。抜群の小技を次々と繰り出してくれるのもスニーカーなのです。今回の編集大魔王の偏愛アイテムは、あのブランドのあの名品。こだわりの理由にも思わず納得です。
Direction by SUKEZANE TomokiPhotographs by YAMAGUCHI KenichiStyling by KAWAI Kohta Text by HATAKEYAMA SatokoGrooming by 大東京
vol.18 青春の、キャンバススニーカー【kæ'nvəs sní:kərz】
祐真 「オーセンティックなキャンバススニーカーなら、コンバースの『ジャックパーセル』が好きです。どんなスタイルにあわせてもおさまりがいいというのがその理由だけど、スタイリングが完璧に達成されているから、というわけでもないんですよね。
『バランスは決して良くないくせに、妙にまとまるから』というのがぴったりくる表現かも。すべてのスタイルで絶妙なおさまり具合に仕上がるかというとそうでもないんだけど、でも奇抜なルックスには決してならない。同じコンバースの『オールスター』はほどよく馴染む感じがあるのに、『ジャックパーセル』は必ずしもそうじゃない。おそらく単体としての存在が完成されているからなのでしょう。合おうが合うまいが別にいい、というような独自の孤高感があり、それが面白いなと感じています。
そもそもキャンバススニーカー自体、スタイリングでは浮く存在。僕もドレスダウンによく使っています。今回ピックアップしたモデルは、ヴァンズのオーセンティックにしても、コラボしたことがあるプロケッズにしても、ほとんどがそういう用途で履いてきたものばかり。最近ハマっているラグジュアリーブランドのスニーカーとは、真逆のアイテムともいえます。上履き風味がなんとなく懐かしさをも感じるキャンバス素材のスニーカー。清潔感があるので春夏のアイテムとの親和性高く、これからの季節におすすめです」
Tシャツ、タートルネックシャツ、パンツ本人私物(カルヴァン・クライン 205W39NYC)、スニーカー 本人私物(コンバース『ジャックパーセル』)
CONVERSE ”JACK PURCELL”|コンバース「ジャックパーセル」
バドミントンの世界王者だったジャック・パーセル氏が開発にかかわり、氏の名前を冠して1935年に誕生。シグネチャーモデルの先駆け的アイテムでもある。トウのラインは...
SPERRY TOP-SIDER “CVO Canvas Oxford”
スペリー トップサイダー「CVO キャンバス オックスフォード」
1935年、創立者のポール・スペリーがラバー製のソールを用い世界初のデッキシューズを開発。以来、優れた防滑効果と普遍的なデザインが支持され...
PRO-Keds “COURT KING CANVAS”| プロケッズ「コート キング キャンバス」
プロスポーツ仕様のスニーカーブランドとして1949年にアメリカで誕生したプロケッズ。’60年代にはNBAプレイヤーに、’70年代にはアイビーリーガーに愛されるなど...
Spring Court ”G2 VELCRO”| スプリングコート「G2 ベルクロ」
創業者のセオドア・グリムメイセンが、1900年代初期にテニスシューズとしてキャンバス地とゴム底を独自の製法で合わせたスニーカーを考案。まるで...
VANS “AUTHENTIC”|ヴァンズ「オーセンティック」
1966年のブランド設立と同時に誕生したヴァンズを代表するマスターピース。シンプルで履きやすいデッキシューズタイプのデザインがさまざまなスタイリングに...
DVA MYACHA “1976-10”| デュバ・ミーシャ「1976-10」
1960〜70年代のソビエト連邦(現ロシア)で製造されていた幻のキャンバススニーカーが復刻。独特のオールドスクールな美学を忠実に再現したスタイルで、レトロな...
SUPERGA “2750-COT CLASSIC”| スペルガ「2750-COT クラシック」
ヨーロッパのリゾート地で最もみかけるキャンバススニーカーといわれるのがスペルガの「2750」。現在も発売当時の品番で呼ばれるこのスニーカーは...
【spot light】
MOONSTAR “LOW BASKET”|ムーンスター「ローバスケット」
MOONSTAR “GYM CLASSIC HI”|ムーンスター「ジムクラシック ハイ」
祐真 「『ムーンスター』という社名にピンとこなくても、前社名の『月星(化成)』はスタイリストの僕にとっては大いに馴染みのある名前です。原宿近辺で...