モダンな印象を高める絶妙なステッチワーク

品の良さも、華やかさも、そしてオーソドックスなジョンロブらしさもほしい――そんなリクエストに応えてくれるのが、2012年春夏コレクションにラインナップした「イルフォード」だ。


まず目を引くのが、キャップトゥにほどこされた、蝶のようなデザインのメダリオンの美しさ。そして見過ごしてしまいそうになるが、アッパーサイドの切り替えの尖った頂点で、フェイシング（縁取り）とヴァンプの上下が入れ替わるようにつくり込まれている点が見事。手仕事ならではの職人の粋を感じることができる。


そのステッチラインは流麗で、尖った頂点に向かって間隔が少しずつ細くなっている点にも注目。ジョンロブらしい、細部までこだわりぬいたデザインとなっている。