世界最大の航空ショウで航空機「RIMOWA F13」発表|RIMOWA
RIMOWA|リモワ
「RIMOWA ユンカース F13の初飛行を記念した限定モデル」は来年発売
世界最大の航空ショウで航空機「RIMOWA F13」発表
ラゲージブランド「RIMOWA(リモワ)」のアルミニウム製ラゲージラインは、航空機製造の黎明期に空を飛んだ伝説的な飛行機にヒントを得て誕生したことは有名なエピソードだが、なんとその航空機「ユンカース」のレプリカを再現。アメリカ・ウィスコンシン州オシュコシュでおこなわれた世界最大の航空ショウ「EAA AirVenture」で発表され、来年飛行を予定する。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
航空機の製造のため新会社を設立
リモワのアルミニウム製ラゲージの特徴といえば、平行にリブが刻まれたアルミニウム構造である。この加工は、航空機ユンカースの外装から着想を得ていることはよく知られているが、リモワは実際に世界初の全金属製旅客機のレプリカを製造。同社ではこの航空機の製造のため新会社を設立し、今後受注生産をしていく予定だという。
初代ユンカースF13は、1919年に初飛行し、軽量でカンチレバー式の低翼航空機は登場とともに布張りの木製航空機にとって代わった。信頼性、堅牢性、長い耐久年数にくわえて、メンテナンスの手間が少ない構造という点で傑出していたからだ。同機はこうして航空の世界に革命をもたらした。ちなみに、1933年までに330機以上が製造されたが、現在はたった数機が博物館で見られるだけで、飛行可能なものはない。
このプロジェクトに当初から携わってきたRIMOWA社プレジデント兼CEOのディーター・モルシェック氏は、「すべての航空機の“母”を復刻させることは、長年にわたって私の夢でした。ついにこの夢が実現し、よろこびで胸がいっぱいです。RIMOWA ユンカースF13の姿に圧倒的な感銘を受けました。F13の複製を望む声に応え、我われは新会社RIMOWA Flugzeugwerke AGをスイスに設立しました。市場での需要を満たすため、F13を製造します」とエキサイティングに語る。
まさに、“空飛ぶリブ加工”
RIMOWA ユンカースF13を製造したチームは、まずパリの博物館で詳細な3Dレーザースキャンをおこない広範囲にわたる調査を実施。この航空機が2600の独立したパーツから構成され、3万5000にも及ぶリベットで組み立てられていることが判明した。
キャビンには4人の旅客を乗せることが可能で、乗組員のパイロットとメカニックはオープンコックピット(窓にガラスがなく、吹きさらしのコクピット)に座る。シングルエンジンの航空機は、450馬力で最高速度170km/hのPratt & Whitney社製エンジン「R985 Wasp Junior」が使用され、全荷重での航続距離は600kmというスペックをもつ。
来年に予定されている“空飛ぶリブ加工”の登場に期待したい。
林五 プレスルーム
Tel. 03-6804-2952
www.RIMOWA-F13.com