ファッション誌『PLEASE』は5周年！15号が発売

PLEASE｜プリーズ

PLEASE編集長北原徹氏インタビュー！

元ポパイの副編集長・北原徹が独立してスタートさせたファッション雑誌「PLEASE」。3月9日発売の最新号で５周年、15号を迎える。誌面に綴られた想いとは？

Text by PLEASE｜Photograph by KITAHARA Toru

PLEASE（以下「P」）毎号毎号、同じ人間が作っているとは思えないほど、様々な切り口で誌面が作られていると思いますが、どんな風に作られているのでしょうか？

PLEASE編集長・北原徹（以下「北原」）　同じ人間（笑）！　まあ、そうですね、同じ人間が作ることなんてそこまでは変わらないですよね。だけれど、毎号、変えていこうという思いで必死なんですよ。自分なりの裏テーマを持って、そこはかとなくそれを感じてもらえるようにとは思っています。

P 今回の裏テーマは何ですか？

北原　裏と言った割には表紙にドンと書いてしまったのですが、「Fashion is Live!」です。やはり、ファッションは生きている、という思いで作りました。

P どんなところにその感覚は出ているのでしょうか？

北原　コロナ禍で、全世界がどこかずれているというか、どこかもうひとつの世界に追いやられてしまったような、不思議な感覚のある2021年になってしまいました。そんな中でもCOMME des GARÇONSはショーを開催して、やはり、人間が着てこそのファッション、ということがメッセージだけではなく、ショー会場で写真を撮影してもひしひしと感じられました。ぼく自身はカメラマンの定位置からは撮影せず、観客席から撮影させてもらったのですが、それがやはり「ライブ」を感じました。

P COMME des GARÇONS HOMME PLUS、COMME des GARÇONSとメンズ、レディスともそのショーは圧巻でした。

北原　大事なことはデザイナーにとって、ショーは日常必需品のようなものなのだと思うんです。日常をただひたすらに邁進するという感じでしょうか？　その意志をしっかりと受け止めて誌面でもパワフルに表現できたのではないか、と思います。

P 巻頭ページはTAKAHIROMIYASHITATheSoloist.でした。

北原　これはデザイナーが作ったオンラインのムービーの一コマのような感じです。ショー以上にその現場で燃やす情熱が「生きている！」って感じたんです。まずはそのパワーを最初に見ていただきたいと思いました。デザイナーのひたむきで純粋な想いがムービーに現れていますが、この写真でもその欠けらだけでも感じてもらえればと思っています。

P 特集されたファッションページごとにコメントはありますか？

北原　Givenchyは日本文化とモードを掛け合わせたらどうなるのか？　というイメージでスタートしました。新たらしい匂いがする、だけれど伝統の香りもする場所で撮影することが大事だと思ったのです。伝統あるブランドの新しいデザイナーのお披露目でしたから。それとページを見ていただきたいのですが、ちょっとしたいたずらをしています。これは是非誌面で見ていただきたいですね！　“雑”誌ならではのお遊びとでもいいましょうか？

P なるほど。CHANELはいかがでしたか？

北原　とても素敵なモデルさんを見つけました。大西葉月さんとおっしゃるのですが、CHANELにぴったりだと思いました。予想は的中して、そして、撮影前日に考えた撮影方法でしっかりと撮影して、まるで雲の中にいるみたい、と思ったんです。で、タイトルをフランス語で調べたら、雲の中にいるって夢の中にいるとかの意味があるようで、ぴったりでした。

P その他では？

北原　PLEASEではお馴染みのCOMME des GARÇONS GIRLのページはずっと二人以上での撮影だったのですが、今回は初めて一人でした。それも小学5年生！　の山口らいらさん。びっくりでしたね。驚異の小学生（笑）。小学生でCOMME des GARÇONS GIRLを着てファッション誌に登場するなんて、ぼくには考えられなかった。だけれど、ぼくがキャスティングしたんですが（笑）。これも見ていただくしかないですね。かわいいですよ！

P 女優の南沙良さんは表紙でもありますね。

北原　南さんはもう何回も登場していただいています。それで表紙をいつもと違う感じで作りたかったので、初めて、表紙撮影というのをしました。中ページでは、Paco Rabanne、noir kei ninomiya、Rick Owens、Vivienne Westwood、sacai、Chika Kisada、Dsquered2など人気ブランドを着ていただいています。南さんはとてもモードな服が似合うんですよ！

P お名残惜しいんですが、最後に一言。

北原　ええええええ！　全然しゃべり足らないですよ！　まあ、仕方ない。前号から「THIS」という雑誌内雑誌をスタートさせました。ここでは地球のことを自分ごととして考えていこうと思っています。自分に良いことは、地球にも良いという感覚で生きたら良いんじゃないか、と思い、そういう記事をまとめていこうという趣旨の雑誌なんです。そんなページもありますので、ぜひ、PLEASE15を一家に一冊！　よろしくお願い申し上げます。

PLEASE 16号
発売日｜2021年3月9日（火）
ページ数｜140ページ
サイズ｜約21×0.9×29.7cm
https://www.amazon.co.jp/PLEASE-16-%E7%AC%AC6%E5%B7%BB%E7%AC%AC1%E5%8F%B7/dp/4908722161/

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