祐真朋樹|かっこいい男の定義 第2回 操上和美さんと白洲次郎を語る
Fashion
2015年5月11日

祐真朋樹|かっこいい男の定義 第2回 操上和美さんと白洲次郎を語る

祐真朋樹|かっこいい男の定義

第2回 操上和美さんと白洲次郎を語る

祐真朋樹 操上さんのことを考えて話していたら、ふっと白洲次郎のことが思い浮かんだんだけど。

──白洲さんですか。

祐真 この前、白洲さんのことを書いた『白洲次郎 占領を背負った男』を読んだからかな。戦後の混乱期に、敗戦国日本の代表として、マッカーサーとかGHQとかと対等に交渉に臨んだタフネゴシエーターぶりに感心したんだけど、こんな人いないよな、カッコイイよなって。日本国憲法の原案を策定する場面なんか、白洲さんと操上さんは通じるものを持っている気がする。信念を持っているんだよね。自分もそうありたいと思うし。

──芯のある男。

祐真 そうだね、格好いい人との仕事は学ぶことが多い。いいものをつくるために本気で取り組めるかって毎回試されているような気がする。繰上さんは、これからも年齢に関係なくお付き合いしたいし、自分も対等に話をできるように頑張っていきたい。

──ほかに祐真さんが「この男はすごいな」って感じる人は?

祐真 坂本龍一さんは、坂本さんからスタイリングを依頼されているので、現場でもちょっと操上さんとは関わり方が違うんだけど、集中力がすごい。

──集中力。

祐真 それは中田英寿さんにも言えることですけど、特別なものをもっている。天才なんですよ。日本では「天才型」っていうとなんだか奇天烈な感じに思いがちだけど、普通の人ががんばってベーシックにやらなきゃいけないことを、サラッとやれちゃう人たちだと思う。坂本さんならピアノを弾くとき、中田君なら試合中のプレイとか、勝負する場面での集中力がすごい。それはもう真似しようと思ってもできるものじゃない。間近で見ていて痺れる感じ。

──なるほど。感覚的にはわかるような気がします。

祐真 ピアノもサッカーも、僕は理論を持ち合わせていないし、経験もないですけど、二人の演奏やプレーを見ていると感動しますね。

──ではカメラマン操上和美さんにメッセージを。

祐真 うん、ずっと素敵な男でいてほしいと思います。自分の仕事でいうと、自分の生活とかけ離れた形ではスタイリングできないんですよ。自分の中で積み上げていって、ひとつのまとまった形なり存在そのものがスタイリングなんです。操上さんを見ていると、それがさらにハイクオリティなものとして存在していると思う。なんていうのかな、「ここにいた!」って感じ。そういう人に会えるのがうれしい。自分も間違っていないんだなって。

           
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