UNITED ARROWS|重松 理が語る、ユナイテッドアローズの使命
UNITED ARROWS|ユナイテッドアローズ
ユナイテッドアローズ創業25周年スペシャルインタビュー(3)
重松 理が語る、ユナイテッドアローズの使命
2014年になって新ブランド、新レーベルをぞくぞくとスタートさせ、この秋にもファッションとスポーツを軸に編集した新ライフスタイルブランド「EN ROUTE(アンルート)」を立ち上げるなど、あらたな動きが目立つユナイテッドアローズ。ユナイテッドアローズ名誉会長になった重松 理氏に、セレクトショップの現状とこれからをうかがった。
Photographs by SUZUKI SimpeiText by KAJII Makoto (OPENERS)
時代感を共有できるセレクトショップとは
ユナイテッドアローズがスタートした90年代に比べて、セレクトショップの発信力が弱まっていると思うがと訊ねると、「まさにその通り。今は多様化しすぎて、何が新しいというのを作り手のデザイナーも理解。差別化できていないのが現実で、発信は弱くなっていると思う」と答える。
「これまでは時代を半歩リードしてきて、ひたすら走っていましたが、今はお客さまと併走になっているので、ユナイテッドアローズとしても危機感をもっています。インターネットの普及で情報が様変わりしているのも大きな要因ですが」と重松氏。
ユナイテッドアローズはEC事業でも大きな成果を得ていて、その精巧の要因については、「販売チャネルも商品も、どこよりも早く提供するという変わらないことをつづけているのが大切」。
セレクトショップがいわゆる“服好き”が行く店ではなく、どんどんライフスタイルショップ化していることは、「それは時代と品揃えの潮流ですね。生活感のない服だけが並んでいても今の人たちは選べないのではないか。おなじイメージや価値のモノを服と一緒に並べることで、時代感を共有できるし、スタイルとしての親和性も感じていただけるので、ライフスタイルショップはニーズに合っていると思います」。
ユナイテッドアローズの今季は、挑戦
昨年10月に台湾・台北市に「ユナイテッドアローズ台北店」を、今年5月に「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」の直営店を台北市松山区にオープンするなど、海外にもマーケットを伸ばしているユナイテッドアローズ。
「台湾、香港、上海、北京、シンガポール、韓国など、アジアはこれまで約10年間、ずっとリサーチをつづけてきましたが、その結果、台北に進出しました。中国は、早いもの勝ちという感じですが、台湾は別の国という意識ではなく、可能性があるし、マーケットとして把握して成長させたい。現経営陣が2022年までの長期ビジョンを策定し、タイミング的に会社の足腰も鍛えられたので、また拡大に向けたチャンスがあると感じています」。
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