BARNEYS NEW YORK|NYの“プロジェクトNo.8”ポップアップストア登場
BARNEYS NEW YORK|バーニーズ ニューヨーク
NYで注目のクリエイターデュオが手がける“8番目のプロジェクト”
「プロジェクトNo.8」ポップアップストア登場
ニューヨークのローワーイーストサイドを拠点に活躍するクリエイターデュオ Various Projects(ヴァリアス・プロジェクト)のElizabeth BeerとBrian Janusiak。このふたりが手がけるコンセプトショップ「プロジェクトNo.8」のポップアップストアがバーニーズ ニューヨーク各店を巡回する。今回ふたりが来日、おもにBrianがこのプロジェクトNo.8について話してくれた。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by HARA Emiko
2007年からはじめた8番目のプロジェクト
──「プロジェクトNo.8」というのはユニークなショップ名ですね。
私たちの“ヴァリアス(さまざまな)・プロジェクト”は、2006年にスタートしました。“8番目”に手がけたのが、洋服のリテール(小売り)だったのでショップ名にしたんです。ちなみに2番目と14番目は子どもをつくることでした(笑)。
──プロジェクトNo.8でのおふたりの役割は?
基本的には一緒におなじことをしますが、ひとりが疲れているときにはカバーしたり、編集者としてアドバイスをしたり。私たちはブランドの好みも似ているので、デザインも制作もキュレーションも一緒におこないます。
──2007年のスタートのときにセレクトしたブランドは覚えていますか?
メンズでは、ドイツのコスタス ムルクディス、ステファン・シュナイダー、ベルギーのメゾン マルタン マルジェラ、ユニセックスのブレス、そしてスカーフで有名なサルヴォア・プロジェクツを扱いました。最近では、アスペジ、ドリス・ヴァン・ノッテン、アダム・キメル、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクなども買い付けています。
──そのセレクトの基準は?
私たちがインスピレーションを受けたブランドをメインに、ニューヨーク以外のブランドをセレクトしました。ブランドの特徴がそれぞれちがうので、いろんな雰囲気をお店にくわえることができましたね。
クリーンでピュア、そしてウィットのあるセレクトは必見!
──日本初上陸ですが、いままでポップアップストアを開いたことは?
パリのギャラリーと、ニューヨークのトライベッカでやったことがあります。今回もふくめてどれもちがったアイデアでの出店です。
──今回のコンセプトは?
今回はバーニーズ ニューヨークのバイヤーの中箸さんとじっくり話をして、“いまNYでホットなこと、みんなが興味をもっていること”をテーマに、セレクトとプロダクトを考えました。今回は日本の気候を考えて、はじめてポロシャツ、VネックTシャツ、ショートパンツをつくりました。そしてNYの店の雰囲気をそのまま持ってきたいとおもいました。そのプロセスはとても楽しいものでした。
──銀座店はどんな印象ですか?
品揃えはもちろん、スタッフもすばらしくて、NYでは見たことのないブランドが多くて勉強になりますね。
自分たちのペースでゆっくり進めていくプロジェクト
──おふたりが見たTOKYOのイメージは?
2008年の夏にバカンスに来て以来の2度目の来日ですが、街を見ていると開発が進んでいるように感じます。でも、街やひとから受けるフィーリングはおなじですね。TOKYOはとてもエキサイティングな街だと思いますし、見たいものがたくさんあります。東急ハンズはすばらしいですね(笑)。
──NYという街は、プロジェクトにどんな影響をあたえていますか?
自分たちで語るのは難しいですが、好きで買い付けたブランドがほかのショップで売られているのを見たりしたときは、NYの街にインパクトをあたえたのかな、とおもいますね。自分たちのショップではパーソナルな雰囲気を大切にしていて、ACE HOTELのショップ「Project No.8b」は“トラベルの再確認”をテーマにしています。
──プロジェクトNo.8の今後の展開は?
2008年にリーマンショックがありました。それ以前は景気は良かったけど“心がない”ように感じていました。不景気になってみんなの考え方が変わって、気持ちも変化したようにおもいます。カメとウサギの話は知っていますか? 僕たちはたぶんカメだとおもうんです。やろうとしていることを自分たちのペースでゆっくりやっています。今後は、海外に出店していきたいですね。そして、あたらしいことにチャレンジしたい。
──では、最後にメッセージを。
今回のポップアップストアは、バーニーズ ニューヨーク各店を巡回します。NYから運んできたのは、自分たちのお気に入りばかりで、どれも大切なモノです。私たちが皆さんを“インビテーション”するのではなく、商品たちと会話するイメージで来ていただけると、きっと皆さんの世界が広がります。
「If you'd like to take a quick trip to New York, come visit Project No. 8 at Barneys!」
──ありがとうございました。