北欧のアートセラミックや工芸品を扱う「ティービーディー」オープン｜t-b-d

t-b-d｜ティービーディー

「COLLECTiON ARABIA & Höganäs ART CERAMICS」展も開催中

北欧をあらたな視点から紹介するショップがオープン

現代の視点でインテリアとして楽しめる北欧のアートセラミックや工芸品、クラフト感が残るプロダクトのほか、すでに現代の生活のなかで親しまれ、北欧の食器や家具などと調和のとれる、日本でつくられたアイテムを中心に取り扱うショップ「t-b-d（ティービーディー）」が今月オープンした。

Photographs by MAEDA KeiText by KAJII Makoto （OPENERS）

ひろく支持されるプロダクトが生まれた北欧の風土や民族性に注目

ティービーディーを運営するビオトープ（biotope）の代表でバイヤーの築地雅人氏は、「ティービーディーをオープンするにあたり北欧を訪れました。店名の通り、テーマを決めずに心に響いたもの、うつくしさに触れたものを一期一会の出合いのなかから選んできています。ティービーディーでは、北欧デザインの特徴としてあげられる、機能美やシンプル、サスティナブルというキーワードだけではなく、風土や民族性がより強く影響しているものや、作家の個性が光るものを中心に集めました」と説明する。

「北欧のライフスタイルやものづくりが日本の暮らしに浸透した、いまだからこそ、より深く楽しめるものたちです。さらに、毎月テーマをもって開催するイベントでは、作家やブランドの紹介にとどまらず、それらのアイテムが誕生した土地の民族性や地域性、生産背景など、それぞれがもつ魅力をあらたな視点から紹介します」と語る。

第1回アートセラミックス・イベントを開催中

2015年11月3日（火）までティービーディーで開催されている「COLLECTiON ARABIA & Höganäs ART CERAMICS（コレクションアラビア&ホガナスアートセラミックス）」では、今夏、フィンランド、スウェーデンをまわり集めてきたヴィンテージアイテムを紹介。1950～1970 年代の「Arabia Artdepartment（アラビア・アートデパートメント）」と「Höganäs Keramik（ホガナスケラミック）」のアートセラミック作品がラインナップする。

アラビア・アートデパートメントは、1932年にフィンランドのアラビア社内に設立された芸術部門で、量産を目的とせずデザイナーが自由に創作活動をする場としてつくられた。そのため、デザイナーの個性が発揮された芸術性の高い作品が多く、そのぶん生産数は少ない。現在も石本藤雄氏やHeini Riitahuhta（ヘイニ・リータフフタ）氏など才能豊かな8名のアーティストが在籍している。

ホガナスケラミックは、1909年に石炭業のホガナス社の新規事業として、南部スウェーデン・スコーネ地方に轆轤（ろくろ）職人のヨハネス・オーロフソンと釉薬職人のシグフリッド・ヨーワンソンによって設立。シグネ・ペーション＝メリーンやオーケ・ホルムなどが制作をおこない、創業時からホガナスで採れる良質な土を使用していることでも高い評価を得ている。