OGATA|現代の若き匠、尾形欣一が手がける「OGATA」の家具
DESIGN / INTERIOR
2015年3月6日

OGATA|現代の若き匠、尾形欣一が手がける「OGATA」の家具

OGATA|オガタ

独自のアイデアとデザイン、そして日本人特有の巧妙なつくりに驚嘆

尾形欣一が手がける「OGATA」の家具のユニークネス

段ボールをすべて革で模写したスツール「BOX STOOL(ボックススツール)」。はじめてそのスツールを見た者は、座る道具としての固定観念を疑い、つくりの精巧さに驚き、座ることの意味まで考えはじめる──インテリア&空間デザイナーの尾形欣一が率いる「OGATA(オガタ)」は、仙台を拠点にしてオリジナル家具製作をはじめ、店舗や住空間デザインを広く手がけている。

Text by KAJII Makoto(OPENERS)

自然の素材である木・鉄・革をおもに扱い、“OGATAらしさ”を探求する

オリジナル家具では、柾目(まさめ)と年輪を活かした「BEANSE CHAIR(ビーンズチェア)」や、木が溶けるさまを表現した「MELT(メルト)」シリーズ、木製にもかかわらず沈む仕掛けを駆使した「WOODEN CUSHION(ウッドゥン クッション)」シリーズなど、使用するマテリアル自体がデザインの重要なエッセンスとなっている。そこがオガタの特徴であろう。

OGATAは店舗設計・施工も手がけ、「sosu MIHARAYASUHIRO」初のショップやオフィス、神宮前「idea by SOSU」、鎌倉のジャム専門店「ロミ・ユニコンフィチュール」、代官山「cocca」ほか、本拠地である仙台でも多数の設計施工を担当している。

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「BEANSE CHAIR」

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「SOFT WOODEN CUSHION CHAIR」

1998年に設立されたオガタのブランドコンセプトは、「衣食住の住に重点をおき、家具をふくめ長いあいだ親しまれる空間づくりをも目指し、手づくりの温もりや意思を伝えていきたい」というもの。デザインもモノも飽和している現在にあって、「意識を啓発する家具や固定概念を覆すモノ」をつくりだすことを目指している。

さらに、2012年のテーマは「変化」。生活の進化および、温暖化などの変化が起きているなかで、2011年の東日本大震災は、さらに生活意識の変革をつきつけた。オガタにとっては、意識の変化、概念の変化、モノづくりにおいてもチャレンジがつづく年になりそうだ。

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「WOODEN CUSHION SOFA」

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「BOX STOOL」

有限会社オガタ
デザインと製作を一貫して行い、独自性のあるものづくりを実現するメーカー。
2008年にフランス国際見本市「MAISON&OBJET」(M&O)の「now!」に初出展。初出展において同展示会の「Trend」に選考され、2009年のM&Oでは代表作の「BEANS CHAIRS」と新作の「BOX STOOL」が「Trend」に選出される。2009年にヴェネチアビエンナーレ、ウクライナパビリオンのインスタレーションを「MIHARAYASUHIRO×OGATA」として製作。香港やニューヨークでもエキシビションを開催し、海外プレスにも多く取りあげられている。2012年にはM&O「JETRO/J STYLE」に出展し、新作発表を予定だ。

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「MELT TABLE&CHAIR」

OGATA
http://www.ogata-japan.com/

           
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