S'YTE × Junji Ito BE@RBRICKが“TOMIE”と“UZUMAKI”の2種のデザインで登場【伊藤潤二先生インタビュー】 | MEDICOM TOY
DESIGN / FEATURES
2022年12月24日

S'YTE × Junji Ito BE@RBRICKが“TOMIE”と“UZUMAKI”の2種のデザインで登場【伊藤潤二先生インタビュー】 | MEDICOM TOY

MEDICOM TOY|メディコム・トイ

「BE@RBRICK S'YTE × Junji Ito TOMIE 100% & 400% / 1000%」「BE@RBRICK S'YTE × Junji Ito UZUMAKI 100% & 400% / 1000%」

ヨウジヤマモト社のクリエイティブチームがデザインするブランド「S'YTE(サイト)」が、日本が誇るホラー漫画の鬼才・伊藤潤二先生の代表作『富江』と『うずまき』をモチーフにBE@RBRICKを制作。伊藤先生が描き下ろした“TOMIE”と“UZUMAKI”の2種のデザインで登場する。

Text by SHINNO Kunihiko|Edit by TOMIYAMA Eizaburo

BE@RBRICKの造形はあらゆるモチーフを吸収するパワーを持っている

「S’YTE」はフランス語で et Y's(Y's と共に)を逆さにし、“アンチモード”をテーマに掲げたジェンダーレスなコレクション。これまでヨウジヤマモト社の服を着たことのない人にも、ウェブを介して気軽に着てもらえることを目指している。
今回のBE@RBRICKも、黒を基調としたS'YTEの作風が伊藤先生の世界観と見事にマッチ。双方のファンに手にしてもらいたいアイテムになっている。ここでは、『富江』と『うずまき』をモチーフにしたBE@RBRICKの発売を記念して、伊藤潤二先生にメールインタビューをおこなった。
伊藤潤二 Ito Junji
1963年7月31日、岐阜県中津川市で誕生。高校卒業後、歯科技工士の学校へ入学し、職を得るも、『月刊ハロウィン』(朝日ソノラマ)新人漫画賞「楳図賞」の創設をきっかけに、楳図氏に読んでもらいたい一念で投稿。1986年、投稿作「富江」で佳作受賞。本作がデビュー作となり、代表作になる。3年後、歯科技工士を辞め、漫画家業に専念。「道のない街」「首吊り気球」「双一」シリーズ、「死びとの恋わずらい」「うずまき」などの唯一無二の作品を発表し続け、2022年に4回目のアイズナー賞を受賞。2023年1月19日よりNetflixにて選りすぐりの作品をアニメ化した「伊藤潤二『マニアック』」が全世界配信予定。

──ヨウジヤマモトおよびBE@RBRICKについて、これまでどんな印象をお持ちでしたか?

伊藤 ヨウジヤマモトさんは世界的なブランドで、黒を基調にしたシックなファッションが印象的です。イマジネーションが非常に豊かで、常に新しい形を追求するフロンティア精神をお持ちだと感じます。
また、BE@RBRICKさんはシンプルながら、アート性と可愛らしさを兼ね備えたBEARの造形が、あらゆるモチーフを吸収するパワーを持っていると思います。とてもユニークで魅力的な存在ですね。
──作品を提供するにあたって、どのような話し合いをされましたか?
伊藤 まず、S'YTEさん側からのリクエストがありました。「うずまき」や「富江」の漫画のキャラクターに指定のヨウジヤマモトさんの衣装を着せたイラスト、という要望でしたので、まずはラフを描き、S'YTEさんに戻しました。その後、S'YTEさんからそのラフについて、いくつかの要望が届いたので、直しを入れ、また戻します。それを何度か繰り返して、イラストの形が固まった段階で、本番のイラストを描き始めるいう手順でした。
『うずまき』
©J.I/S
──伊藤先生の作品はこれまで数々のファッションアイテムのモチーフとなっていますが、BE@RBRICKを使った試みはいかがでしたか?
伊藤 まず、BE@RBRICKさんはこれまでいろんなところで拝見し、私もいくつか持っていましたので、S'YTEさんと私のコラボの絵が印刷されたものを直に拝見した時は感動しました。私の漫画の絵もちりばめられていて、ずっと見ていられるアート作品に仕上げられていると思います。是非部屋に飾りたいと思います。
──「富江」の富江、「うずまき」の桐絵のように美しい女性キャラクターを描く際、どのようなことを心掛けていますか?
伊藤 私の場合、美しい女性を描くときは、表情を抑えることが重要だと思っています。ダ・ヴィンチの「モナリザ」のように微笑していたり、ルノワールの「少女イレーヌ」のようにすました表情の時に最も美しさが発揮されると思います。そして、やはり顔のパーツの黄金比を意識して整わせます。
『富江』
©JI/ASP

世界で同時に配信される「伊藤潤二『マニアック』」の反響が楽しみです

──今回コラボレーションしたファッションやアートトイの分野に以前から興味はございましたか?
伊藤 ファッションにもアートトイにも詳しくないのですが、どちらも魅力的な芸術だと思います。これから勉強してエッセンスを吸収出来ればと思います。
──個人的にコレクションしているものなどございましたら教えてください。過去に集めていたものでもかまいません。
伊藤 クラシックカーのミニチュアと、H・R・ギーガーのデザインした、初代エイリアンのフィギュアを集めています。子供の頃は、矢じりや土器の破片なども集めていました。

──今後メディコム・トイとどんなことをやってみたいでしょうか?

伊藤 作品の立体化やアパレル展開など一緒に何かできましたら嬉しいです。機会がありましたらよろしくお願い致します。
──今年7月に「死びとの恋わずらい」で4回目のアイズナー賞(※)を受賞されました。海外での反響で印象的なことはございますか?
(※)正式名称はウィル・アイズナー漫画業界賞(The Will Eisner Comic Industry Award)。アメリカで最も権威ある漫画賞のひとつで「漫画のアカデミー賞」と呼ばれる。これまで伊藤先生は2019年に『フランケンシュタイン』(原作:メアリー・シェリー)、2021年に『地獄星レミナ』『伊藤潤二短編集 BEST OF BEST』で受賞。
伊藤 ファンの方の反応については、サイン会などで個人個人に接するときは、基本的に日本とあまり違いを感じません。しかし、イベントなどで大勢のお客さんが集まる会場では、日本とはかなり違って、とても熱烈な声援を頂くことがあります。
作品についての反響は、内容についての受け取られ方は、そんなに違いを感じませんが、欧米版では単行本の装丁が凝っていて、インテリアとして紙の本を集めることが一つの楽しみになっていると聞きました。
──最後に、伊藤先生の作品をアニメ化した「伊藤潤二『マニアック』」 が来年1月19日よりNetflixにて全世界配信されます。今回のアニメ化で先生ご自身が楽しみにされていることをお聞かせください。
伊藤 今回はNetflix で世界で同時に配信されるので、世界中で観てくださる方々の反響がまず楽しみです。『コレクション』に続いて、今回の『マニアック』も田頭しのぶ監督とスタッフ、関係者の皆さんのお力の賜物となっていますので、きっと満足していただけると思います。
BE@RBRICK S'YTE × Junji Ito TOMIE 100% & 400% / 1000%
BE@RBRICK S'YTE × Junji Ito UZUMAKI 100% & 400% / 1000%
サイズ|各全高約70mm/280mm/700mm
購入方法|メディコム・トイ直営各店舗及びオンラインストア各店、他一部店舗にて発売予定
発売日|2023年1月発売予定
価格|[100% & 400%]1万7600円(税込)/[1000%]7万4800円(税込)
※数量限定商品のため、在庫が無くなり次第、販売は終了となります。
©️JI/ASP ©️Junji ITO/Shogakukan
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Tel.03-3460-7555

                      
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