BE@RBRICK 8時16分だヨ!湯呑みでコーヒー 発売記念 ムロツヨシ インタビュー|MEDICOM TOY
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2020年12月1日

BE@RBRICK 8時16分だヨ!湯呑みでコーヒー 発売記念 ムロツヨシ インタビュー|MEDICOM TOY

MEDICOM TOY|メディコム・トイ

俳優・ムロツヨシが語るこれまでとこれから

舞台出身の個性派バイプレイヤーとして数々の映画やドラマに出演している俳優・ムロツヨシ。今年も大ヒットを記録した『今日から俺は!! 劇場版』や連続ドラマ初主演作『親バカ青春白書』など話題の尽きぬ1年だったが、その締めくくりを飾るにふさわしいアイテムがメディコム・トイから発売されることになった。

Text by SHINNO Kunihiko|Photographs by MAEDA Akira|Styling by MORIKAWA Masayo|Hair & Make up by IKEDA Maki|Edit by TOMIYAMA Eizaburo

30歳から2年間メディコム・トイに所属

この春、自宅から毎朝配信したインスタライブ「8時16分だヨ!湯呑みでコーヒー」から生まれたBE@RBRICKを前に、「自分のBE@RBRICKを作ることが長年の夢だったんです」と感慨深そうに語るムロさん。実はムロさんはかつてメディコム・トイに俳優として所属していた時期があるのだ。
今回は発売を記念して、知られざるメディコム・トイとの関係、インスタライブ「8時16分だヨ!湯呑みでコーヒー」、さらにインスタライブから派生した非同期テック部による「ムロツヨシショー」についてお話をうかがった。
「二十代の頃の僕は、事務所や大手劇団に所属していないフリーの役者でした。当時はいくら頑張っても生活が成り立たず、とてもダサい言葉ですけど“売れたい”という思いでいっぱいでした。その野心を何度か僕のお芝居を観た本広克行監督が買ってくれて、映画に出させていただいたのが27歳のときです」
ジャケット¥21,800/weac.㉄シーアトリエ☎︎06-6536-3237 カットソー¥7,800/Manual Alphabet㉄エムケースクエア☎︎06-6534-1177
劇団ヨーロッパ企画の人気舞台を映画化したSF青春コメディ『サマータイムマシン・ブルース』(05年)の石松大悟役、『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ映画『交渉人真下正義』(05年)の倉橋大助役で頭角を現したムロさんは、その後も『UDON』(06年)など本広監督作品に欠かせない常連俳優となっていく。
「本広さんと出会って3年目、僕が30歳のときにさらに役者として一歩動くために事務所を探そうと思って本広さんに相談したところ、関連商品を数多くリリースしていたメディコム・トイの取締役副社長・須賀泉水(すが いづみ)さんを紹介してくださったんです。ありがたいことにお会いしたその日のうちに須賀さんに快諾していただき、晴れてメディコム・トイ所属となりました」

関係性は変わりないまま、いまに至る

作品を観て、俳優・ムロツヨシの将来性を高く評価していたという須賀さん。契約にあたってメディコム・トイはマネージメントのみを担当し、営業活動はそれまでと同じくムロさん自身がおこなうという内容で合意となった。
「最初の頃は会社に来るたび緊張してましたね。映画関連の商品はもちろん、ブランドやアーティストとコラボしたものもたくさんあって、僕なんかが入っていける場所ではないなって。いまでも覚えているのが、泉水さんに『いつかムロくんのおもちゃを作れたらいいね』とおっしゃっていただいたことです。そんな商品価値のある人間になることが僕の夢でした。
メディコム・トイに在籍したのはわずか2年間でしたが、泉水さんには社会人としての基本的な礼儀や考え方をたくさん教わりました。給料的な面でも、まず『バイトをやめなさい。生活できる保証はします。そのかわり役者になるために時間を使いなさい』と言っていただけたことはありがたかったです」
だが、がむしゃらに頑張っても満足のいく実績を残せない状況を、ムロさんは次第に申し訳なく思うようになったという。
「結局、僕に支払っていただいた給料を仕事でお返しすることは在籍した2年間でできませんでした。それで、このまま甘えていてはダメだ、それでもう一回フリーに戻って自分を追い込まないといけないという結論に達したんです。幸運にも舞台に出させていただいたシティボーイズのきたろうさんに『だったら、うち(現在所属するASH&Dコーポレーション)に来ればいいじゃないか』と声をかけていただいて、フリーを経ることなく円満移籍できることになったんです。
そこから経済的に成立するまで、さらに5年かかりました。もうちょっと早く結果を出す自信はあったんですけれども、あきらめずに芝居を続けたおかげで福田雄一監督との出会いがあったり、少しずつ出演作も増えていきました。そのたび泉水さんから『見たよ。がんばってね』と連絡をいただいて、関係性は変わりないまま、いまに至るという感じです」

インスタライブ「8時16分だヨ!湯呑みでコーヒー」

今年4月7日(火)に緊急事態宣言が出た翌日から「何もしないで家にいるより、いまの自分にできることをやってみよう」と自宅でインスタライブを開始したムロさん。毎回冒頭に登場するコーヒー色のBE@RBRICKが気になっていた人も多いことだろう。
「始めて数日後、泉水さんが『あのオープニングのロゴがかわいいから、アイコンになるようなBE@RBRICKを作って送るね』と連絡をくださったんです。もうびっくりして“いいんですか!?”って。デザインはシンプルなものがいいよねということで、タイトルロゴと『W』だけでデザインしてもらいました。
タイトルロゴは僕が舞台でお世話になっているデザイナーに『8時だヨ!全員集合』のオマージュで作ってほしいと頼んだもので、『W』は僕が大ファンである横浜大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)のキャップです。念願だった僕のBE@RBRICK第一号ということで、いまも今度出る新作と一緒に、うちの台所の一番目立つところに置かせていただいてます。いっぱい動かしていたからスレも入ってますけど、それがまた味になって」
ちなみにタイトルの“8時16分”は、ムロさんも『ごちそうさん』で出演したNHK連続テレビ小説(8時〜8時15分放送)の終了後という意味が込められている。
「最初は覚えやすいから8時8分に始めようと思ったんですが、俳優の仲間やスタッフが頑張っている朝ドラの時間帯に被ってはいけないと思い、8時16分スタートにしました。インスタライブを始めたおかげで、すっかり朝型の生活になりましたね。あれがなければ自分のことを毎日話す時間ってなかったですから。内容に関しては、観てくれる方のハードルを下げるため「中身はないです」と何度も念を押して逃げ道を作ってました(笑)」
緊急事態宣言が解除されたあとも6月6日(ムロの日)まで約2ヶ月間、小栗旬、石田ゆり子、中村倫也、ウエンツ瑛士、伊藤沙莉、後藤拓実(四千頭身)といった豪華ゲストとのコラボも交えて続けられたインスタライブ。先行きが見えず不安だった時期、この配信のおかげで勇気づけられたというコメントが全国から数多く寄せられた。このインスタライブから派生した活動として、ライゾマティクスの真鍋大度氏、劇団「ヨーロッパ企画」主宰・上田誠氏と結成した映像制作ユニット・非同期テック部による『ムロツヨシショー』(5月5日、5月31日配信)や、Amazon primeで配信された「DEEPMURO」(オムニバス映画『緊急事態宣言』のエピソード)も話題を集めた。
「真鍋は大学の同級生なんです。数学科だったんですけど、僕は役者になるために中退したから3週間しか通っていないんですけど、ずっと一緒にいました。僕のことを“ムロさん”と呼び始めたのも真鍋で、それがすごく印象に残っていたため芸名を決めるときにムロツヨシにしたんです。真鍋とはいつか何か一緒にやろうよと話していたんですけど、お互い忙しくて時間が合わないまま数年経ってしまって。それが緊急事態宣言のタイミングでお互い体が空いたので、真鍋がシステムを作る、僕が表現する、あと必要なのは脚本だということで、長年お世話になっている上田さんに連絡したんです。上田さんもヨーロッパ企画も舞台が中止になってましたし、もともと真鍋のファンだったこともあって、すぐ『ムロさんのインスタライブで生配信をやりましょう!』ということになったんです。
真鍋がよく言っていたのは『いまは思想のあるものをやるべきではない。とにかく笑えるもの、見てよかったなと思えるものにしよう』ということでした。ありがたいことに、ご覧になっていただいた皆さんにすごく驚いていただけたようで嬉しかったです。自分の家でこんなに緊張感でヒリヒリすることないよなと思いながら。真鍋の言うことを全部聞いていると、どんどん家がハックされていくんですよ。プログラムを仕込まれてテレビや携帯が勝手についたり消えたりするから、“もうやめてくれ!”って(笑)。今後も非同期テック部はまた違ったかたちで何かできればいいねって言いながら、ひそひそと活動しております」
今後も諸葛孔明を演じる映画『新解釈・三國志』(福田雄一監督 12月11日公開予定)、松山ケンイチとの共演が話題の『川っぺりムコリッタ』(荻上直子監督 2021年公開予定)などが控えているほか、2021年春にはムロさん自身が演出、出演を務める舞台シリーズ『muro式』待望の新作公演も決定。相変わらず多忙な日々だが、念願だった自身のBE@RBRICKがムロさんの癒しや活力となることは間違いないだろう。
最後に今回発売されるカラフルな「0816」の文字がウォータープリントで表現されたモデルと、インスタライブに登場したモデルの100%(全高約70mm)バージョンのBE@RBRICKを前に、来年の抱負を語っていただいた。
「泉水さんとは来年もまた何か作れたらいいねという話をしているので、ぜひ楽しみにしていてください。2020年はやっぱり“くやしい”という気持ちが大きかったですね。予定していたことを延期だったり中止せざるを得ない状況だったので、このくやしさをバネに何かかたちにしたいという思いでいっぱいでした。そういう意味ではたくさんの経験値をもらえたかなと思います。なので、2021年は動かず、ちょっと自分と向き合う時間を作りたいなって……毎年同じことを言ってるんですけど、どうしても動いちゃうんですよね(笑)。ともあれ、休むことを恐れず、なんとか自分の時間を作ってインプットの時間を増やしていきたいと思っています」
BE@RBRICK 8時16分だヨ!湯呑みでコーヒー 100% & 400%  /  1000%

サイズ|全高約70mm(100%) / 280mm(400%)/ 700mm(1000%)
価格|[100% & 400%] 1万2000円(税別) / [1000%] 4万5000円(税別)
発売方法|2020年12月5日(土)~2021年1月3日(日)に開催される『MEDICOM TOY EXHIBITION 2020 IN VIRTUAL』(https://mctex20.medicomtoy.co.jp)にて販売。

※入場の際は「MCT TOKYO」アカウントが必要となります。
※上記会場URL内の「アカウントを作成する」ボタンからもご登録いただけます。
※事前登録しておくことをお忘れなく。
※すでに「MCT TOKYO」アカウントをお持ちの方は登録済みアカウントにてご参加いただけます。
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BE@RBRICK SERIES 41

サイズ|各全高約70mm
価格|各450円(税別)
発売日|2020年12月下旬発売予定
取扱店舗|メディコム・トイ直営店舗及びオンラインストア各店ほか

※クローズドボックスでの販売のため、どのモデルが出るかは開封してのお楽しみとなります。
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問い合わせ先

メディコム・トイ ユーザーサポート
Tel.03-3460-7555

                      
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