NAGNAGNAG × NEW ART GUILDによる「シン・仮面ライダー」フィギュアが抽選販売 | MEDICOM TOY
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2025年1月24日

NAGNAGNAG × NEW ART GUILDによる「シン・仮面ライダー」フィギュアが抽選販売 | MEDICOM TOY

MEDICOM TOY|メディコム・トイ

仮面ライダー (シン・仮面ライダー) セミリアル

2023年11月に急逝した孤高のアーティスト NAGNAGNAG氏。彼が生前に手がけていたプロジェクトの「仮面ライダー (シン・仮面ライダー) セミリアル」が、NEW ART GUILDより抽選販売にてリリースされることになった。NAGNAGNAG氏の手による初の「仮面ライダー」作品となる。

Text by SHINNO Kunihiko|Edit by TOMIYAMA Eizaburo

手原型の持つ味わいとデジタルで、精密な再現をミクスチュア

NEW ART GUILDは生前の新井茂と共に歩んできた者達(MEDICOM TOY、GORO、PIED PIPER、Kaleidoscope、spamper、4KDO10)によって設立された団体。氏の意思を受け継ぎ、氏の意向を守っていく事を念頭に、未完のままで止まってしまっている各作品の完遂を目的のひとつとしている。
本製品はNEW ART GUILDギャランティカードが同梱。さらに布製マフラー&コート、キーロック付特注ケース、手袋が付属する。
企画立ち上げから発売まで2年近くかかったという同作は、NAGNAGNAG氏とNEW ART GUILDメンバーのこだわりが詰まった一体。発売を記念して、MEDICOM TOY代表の赤司竜彦氏に製作秘話を語っていただいた。
──今回NAGNAGNAG × NEW ART GUILDとしてリリースされる「仮面ライダー (シン・仮面ライダー) セミリアル」は、どのような経緯で始まったのでしょうか。
赤司 映画『シン・仮面ライダー』(2023年3月18日公開 脚本・監督:庵野秀明)公開直後の興奮から、商品化を検討し始めたのがスタートです。元々、ライダー系の作品はNAGNAGNAG氏の好みの範疇ではありましたが、当社的に他のシリーズとどのように住み分けるかの検討と、権利元である東映様のご判断をお待ちするのにいささか時間がかかったように記憶しています。
『シン・仮面ライダー』にフォーカスすると、やはり庵野監督の作品という事もあり、作品に対し氏が意欲的に取り組みたいという意向が強かったですね。
──全高約450mmというサイズ感、後頭部の髪の毛にドールヘアを使用するなど各部の造形のリアルさ、ソフビならではのデフォルメ感をハイブリッドさせた“セミリアル”という絶妙なラインに驚かされました。
赤司 現在、当社で展開している仮面ライダーシリーズには、すでに複数の製作チーム(RAH、東映レトロソフビコレクション、BE@RBRICK)がおり、それらと混同しない方向性を目指したこと、またゴジラシリーズをはじめとするNAGNAGNAGの商品化の着地点がセミリアルであったことから、今回の仕様に落ち着きました。
──原型を製作したPIED PIPER氏とは、どのようなやりとりをされましたか。
赤司 手原型のもつ味わいと、デジタルでの精密な再現をミクスチュアする事がポイントでした。頭部の大きさ、全体のフォルムなど、総合的に見てNAGNAGNAG氏の求める着地点に関して、PIED PIPER氏とは阿吽の呼吸でキャッチボールができたように思えます。
NAGNAGNAG氏が『シン・仮面ライダー』を劇場で観覧されたのが2023年3月、正式な商品化の御許諾を頂いたのが8月くらいだったように記憶しています。10月の段階でファンドで全身のフォルムが完成し、PIED PIPER氏と共にご来社され、いつもの感じで、こんな方向でどうですか? とお持ち頂きました。
何度かやりとりはあったように記憶していますが、この前段階でNAGNAGNAG氏がプライベートに製作していた人物の立像があり、この立像がシン・仮面ライダーのフォルムのメルクマールになったように思えます。この後、彼は11月に急逝してしまうのですが、その直前までシン・仮面ライダーの製作に携わっていました。
──どの工程がとくに時間がかかったのでしょうか。
赤司 手原型とデジタル原型の融合が大変でした。ほとんどPIED PIPER氏の手原型ですが、ベルト部分はデジタルを使用しており、この自然な移植作業と原型監修 → ワックスアップ → テストショット完成後のコートの製作作業などもあり、この辺に予想以上に時間がかかりました。
──本作品にはキーロック付き特注ケース、手袋が付属します。
赤司 パッケージまで含め、NAGNAGNAG氏の作品です。氏は生前からこの辺りのこだわりも非常に強かったこともあり、今回はどんな仕様を望むかを考えたときに、以前、東宝様からご許諾頂いたワンオフのゴジラを製作した際のパッケージを思い出しました。 このときは既製品のトランクに大きな錠前を下げ、かなりドスの効いた仕上がりになったので、そこからの発展形ですね。
今回はシン・仮面ライダーのサイズに合わせて特注で製作したオールブラックのケースにNAGロゴを加刷し、作品の一部でありつつケース単体でも充分に成立する仕上がりに追い込みました。
まだ製作過程という事もあって現時点でケースをお見せすることはできませんが、お届けした際にビックリする仕上げになっているかと思います。さらに運搬時の盗難防止用にケースと自身の手首を繋ぐ手錠を付帯させ、こちらにもNAGの特性のエッチングコインが付いています。
──完成した「仮面ライダー (シン・仮面ライダー) セミリアル」をご覧になった感想をお聞かせください。
赤司 昨年末にPIED PIPER氏がデコレーションマスターを持ち込まれたとき、感嘆の声を上げてしまいました。NAGNAGNAG氏に見せたかったです。きっと彼も満足できる仕上がりになったと確信しています。
──最後の質問になりますが、昨年6月に発足したNEW ART GUILDは、インスタグラム上でのNAGNAGNAG作品の真贋鑑定、個展開催、そしてNAGNAGNAG氏が生前手がけていた新作のリリースと幅広く展開されています。今後はどのような活動が予定されていますか。
赤司 NEW ART GUILDは6人の様々な人間がかかわっている事もあり、今後の活動も非常に多岐に渡るとお考え下さい。
春先には4回目の「4KDO10」というイベントが開催予定で、7月末頃には、かれいどスコープさんと GORO 氏が中心となっているスピンオフ的なプロジェクトが、NAGNAGNAG 氏の個展を開催したギャラリーにて予定されています。これらのイベントにはNAGNAGNAG氏のスピリットを継承する新しいクリエイターや、生前、NAGNAGNAG氏がリスペクトしていた作家やメーカーも参加してくれるようです。
仮面ライダー (シン・仮面ライダー) セミリアル
Produced by NAGNAGNAG
原型製作|PIED PIPER
サイズ|全高約450mm
付属品|NEW ART GUILDギャランティカード、布製マフラー、コート付属、キーロック付特注ケース、手袋
購入方法|2025年1月24日(金)0:00~2月10日(火)23:59の期間、メディコム・トイ オフィシャルブログにて抽選販売。
発売日|2025年3月発送予定
価格|38万5000円(税込)
※監修中のサンプルを撮影しております。発売商品とは一部異なる場合がございます。
©️石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会
問い合わせ先

メディコム・トイ ユーザーサポート
Tel.03-3460-7555

                      
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