「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」 アーティスト高橋理子よりメッセージ
DESIGN / FEATURES
2015年5月25日

「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」 アーティスト高橋理子よりメッセージ

「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」開催中

アーティスト高橋理子よりメッセージ

「もっと影響し合って、いいものをつくりたい」

3月4日に開幕した、「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」。いよいよ、「ザ・ステージ#5」で展開されるのは17日(火)までとなった。

3月14日(土)、15日(日)の2日間、11時から18時まで、高橋理子さんが「ザ・ステージ#5」でお客さまをお迎えする。

写真=川本史織

春らしい色、黄緑がテーマカラーです

──「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」開催おめでとうございます

高橋理子 ありがとうございます。
すべての商品が並んだのを見たときは、ちょっと感動しました(笑)。
商品ひとつひとつに思い入れがあって、手を抜いたものがないので、OPENERSでも制作過程をふくめてたくさんのコンテンツをご紹介できました。
OPENERSの連載は、私にも、伊勢丹リビングのバイヤーさんにとっても貴重なものとして残ります。

──色に統一感があって、暮らしのなかで組み合わせやすそうです

もちろん、お客さまに好きなものを好きなように選んでいただいて、買っていただけるとうれしいですが、コーディネイトを楽しんでほしいという思いはあります。
色もデザインもコーディネイト性を考えながら全体をつくっています。

──やはり色は重要ですね

今回の「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」は、まず家のリビングやベッドルーム、キッチンなどを想定して、白い壁の部屋にどんなものがあると楽しいだろうというところからスタートしました。
黄緑をテーマカラーとして、春らしい色を組み合わせていきましたが、色と柄に関してはかなり試行錯誤しました。

──HIROCOLEDGEはもっと強い色の組み合わせが特徴ですね

そうですね。私の作品ははっきりした色が多いのですが、私が好きな黒が使えたのはレザーの黒と漆の黒しかありません(笑)。
色の組み合わせは、素材とアイテムに合わせて、おなじ色に見えても微妙に変えています。織りやタオルなど素材感の強いものは色は抑えめにして素材感でみせるようにもしています。
柄に関しては、いつもの円と直線ですが、アイテムの大きさや、技法に合わせて微調整をくり返し、デザインしました。

──HIROCOLEDGEのファンのひとにもうれしい品揃えですね

私がつくっている浴衣や着物がほしいと思っていただいているひとにも、今回はいつも身近においておける商品ということで、ぜひ愛用してほしいですね。
着物だとどうしても着る機会がないとか限られた場所になってしまいますが、たとえば手帳なら毎日のコミュニケーションのきっかけにもなります。そういう意味でもいろいろつくることができて感謝しています。

職人さんが「一緒にものづくりできてよかった」と言ってくれたのがうれしかった

──今回の「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」を見て、理子さんのデザインも楽しんでほしいですね

百貨店でのオリジナル商品の制作と販売は今回がはじめてですが、伊勢丹のバイヤーのみなさんが、私のデザインを和物としてとらえていなかったのがうれしかったですね。
私のデザインはどうしても和に思われがちなんですが、たとえば食器では“和と洋”ってみなさんそれほど意識されていませんよね?

──たしかに、食卓では和食器も洋食器も混在して使っていますね

そうなんです。和食器と洋食器って伊勢丹リビングのような売場でも便宜上分類していますが、使われる方はあまり意識していません。
“着物と洋服”は、本当に意識だけの問題ですが、とても隔たりのあるものとして捉えられています。食器を使うときのように意識のスイッチの入れ替えだけできれば、きっと着物も食器とおなじように好きに使ってもらえると思います。

──今回の「オンリー・アイ」商品のなかでよくできたものは?

私のブログでは、「内緒」って書いたんです(笑)。
もちろん全部好きですが、とくに和紙が好きで、今回は実際に職人さんとお会いして、お話して、深く感動しました。ぜひみなさんにも商品に触れてほしいですね。
職人さんが「一緒にものづくりできてよかった」と言ってくれたのがほんとうにうれしかった。
工場や現場は楽しいですね。職人さんには当たり前のことが、私たちにはとても新鮮で、面白いものが生まれる瞬間に出会えました。
今回は13メーカーと取り組んでいますが、つくるひとのそばにいて、全部見たいと思いました。
こういうものづくりでも、メーカーや職人さんがもっと影響し合って、みんなで技術を共有しあって一緒に取り組めれば、いままでにないものが生まれてくるはずです。

──それは、今後の活動に活きますね

もともと衣食住に関わるすべてのものをやりたいと思っていました。
本当は建築物までやりたいんですが(笑)、今回がその第一歩としてリビングアイテムに関われたのは大きな経験になります。

──今回はバイヤーさんも活躍されましたね

こういうかたちでバイヤーにフォーカスした企画もめずらしいですね。
バイヤーはお客さまに近いポジションで、私たちにすればもっとクリエーターの近くにいてほしいと思いますが、今回はこちらにも近づいてくれたし、つくる側と使うひとのあいだをつなぐ重要なポジションを担う役目だと認識しました。

──いよいよ「ザ・ステージ#5」では17日までです

各商品はその後も、各カテゴリーの売場で販売されます。
気に入っていただけたものがあったら、ぜひ永く使ってほしいと思います。

Munemi meets Linda Rodin City Slicker – Linda Rodin and her hot luxury oil from New York.「ベテランスタイリストがつくった万能オイル」(2)

「ISETAN LIVING×HIROCOLEDGE」
伊勢丹新宿店 本館5階「ザ・ステージ#5」
3月17日(火)まで開催

伊勢丹新宿店
Tel. 03-3352-1111
www.isetan.co.jp/

ISETAN LIVING×HIROCOLEGDE
           
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