2012 ミラノサローネ 最新リポート|nendo
nendo|ネンド
特集|ミラノサローネ国際家具見本市 2012
ミラノサローネで新作発表
4月17日(火)から22日(日)まで開催されるミラノサローネで、デザインスタジオnendoは、ビスコンティ宮殿やSuperstudioなど市内3ヵ所で個展を開催。さらに、イタリアBisazza社からバスルームコレクションを発表し、会場デザインも手がける。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
「trial & error」は、5つの家具コレクションを同時に展示
nendo主宰の佐藤オオキ氏は、「nendoがクライアントワークとは別に、日々社内でおこなっている構造的、素材的、あるいは視覚的な実験は、ギャラリーという環境によって具現化され、その後のプロジェクトに反映されていきます。イスのために考えられたアイディアが空間デザインに応用されたり、逆に小さなオブジェクトに凝縮されるなど、その進化の仕方もじつにさまざま。この“基礎研究”とも呼べる継続的な活動内容をまとめて見せることで、nendoが見つめる少し先の未来をそれとなく感じ取ってもらうことを考えました」とコメントを寄せる。
展示会名|trial & error
2010年9月にPhilips de Pury主催のもと、ロンドンのSaatchi Galleryでお披露目した「thin black lines」を皮切りに、翌年にアトランタのHigh Museumで発表した「visible structures」、ニューヨークのFriedman Benda Galleryと、ロンドンとパリのCarpenters' Workshop Galleryに巡回展示した「scatter shelf」、そして今年1月にパリで2ヵ所同時開催されたCarpenters' Workshop Galleryの「farming-net objects」とspecimen editionの「object dependencies」の合計5つの家具コレクションと、1%productsの新作アイテムを一同に集めた展示を開催する。
場所|Palazzo Visconti / via cino del duca8 最寄駅:MM1 San Babila駅
展示会名|still & sparkling supported by LASVIT
吹きガラスをはじめとする各種ガラス加工を得意とするLasvit社の協力のもと、“ガラス”という素材が本来もちあわせている魅力を、それぞれ異なる切り口によって引き出そうと試みた5つのコンセプトを展示。チェコのノビ・ボール郊外にある、吹きガラス工房を幾度となく訪れ、そこで発見した小さな“驚き”や“気づき”をもとに職人たちと試行錯誤しながら生まれた、「デザイナーの手によって制御され過ぎない」作品群となっている。
場所|Superstudio piu / via tortona27 最寄駅:MM2 Porta Genova駅
展示会名|black & black for K%
シンガポール発の新ブランド「K%」のアートディレクションをnendoが担当し、すべてのアイテムが“黒一色”で統一されたファーストコレクションをミラノサローネ期間中に発表。あたらしい素材や技術、そして色彩などの要素をすべて削ぎ落とし、モノが成立するために必要な“構造”と“機能”のバランスを細かく操作することで生まれたデザイン群となった。また、シンガポールのデザイン事務所Studio JuJuとExit Designも本コレクションのために1アイテムずつ手がけている。
場所|Carrozzeria / via tortona32 最寄駅:MM2 Porta Genova駅
Elle Deco International Design Award (EDIDA)で“デザイン・オブ・ザ・イヤー”受賞
設立10周年を迎えるデザインオフィスnendoが、今年1月に発表されたイギリスを代表するライフスタイル誌『Wallpaper* Magazine』の“デザイン・オブ・ザ・イヤー”受賞につづき、世界25ヵ国で発刊されているデザイン誌『Elle Deco』の25ヵ国の編集長の投票で決定されるデザイン界のアカデミー賞ともいわれる「Elle Deco International Design Award (通称EDIDA)」にて“デザイン・オブ・ザ・イヤー”を受賞した。
授賞式は、ミラノサローネ期間中のミラノ市内にて4月19日におこなわれ、その模様は、4月20日NHKBS1(23:00~25:00)『地球テレビ エル・ムンド』で放映の予定。主宰の佐藤オオキ氏も生出演を予定している。
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www.nendo.jp/