Change the Record|究極のエコスピーカー国内販売スタート
Change the Record
革新的なアプローチの賜物
究極のエコスピーカーが国内販売スタート
昨年秋に開催された日英のデザインエキシビション「Mark-ing」で取り上げられたことで話題にもなり、ジャンルを超えたアプローチで知られるデザイナー、ポール・コックセッジ。本展でも大きな注目を集めた「Change the Record」が、ついに国内で発売開始となった。アナログレコードを再利用し、あらたな価値観を提示するそのプロダクトとは?
Text by TAKEI MasakiPhotographs by Mark Cocksedge
英国若手デザイナーのトップランナーが目指す温故知新
「Change the Record」は、古い12インチレコードを熱によって漏斗(ろうと)型に再成形したもの。スマートフォンで音楽を再生して中に置くと、機種本体の下部分から出る音が増幅され、スピーカーから臨場感のある音が奏でられる。もちろん電源や電池は不要だ。
デジタル音源が主流となった今日のライフスタイルのなかで、アナログ音源のシンボリックなアイテムであるLPレコードを使用し、あたらしい役割を見出す試みはじつにコンセプチャル。さらに結果としてエコなアイテムになっているのはデザイナーの手腕に尽きる。
存在感のある造形美は、デスク回りやリビングのインテリアアイテムとしてもお薦め。E&Yのショールームや販売店で、その音を体感していただきたい。
ポール・コックセッジ|Paul Cocksedge
英国のロイヤル・カレッジ・オブ・アートの修士課程で、ロン・アラッドのもとでプロダクトデザインを学ぶ。在学中に三宅一生、インゴ・マウラーと出合い、両者とも彼の初期の作品を自らの展覧会で紹介。マウラーはさらに2003年のミラノ・デザイン・ウィークにて自身のブース内でコックセッジに作品を展示する機会をあたえ、そこでコックセッジは「Styrene」や「NeON」、さらに後にFlosから発売された「Life01」につながる作品を発表する。 現在は、世界各国で講演や展示をおこない、英国の若手デザイナーの筆頭として知られている。 2004年にビジネスパートナーのジョアナ・ピーニョとともにポール・コックセッジ・スタジオを設立。以降、ラクジュアリーファッションブランド、インテリアメーカー、主要文化施設などクライアントの幅を広げている。コンセプト立案、インスタレーション、パブリックインターベンション、インテリアなど、そのすべてをインハウスで手がけ、国際的にも高い評価を得ている。
www.paulcocksedge.co.uk