さる山|辻野剛氏の店「RICORDO」にて「猿山修の仕事」展開催
さる山
fresco主宰、辻野 剛氏の店「RICORDO(リカルド)」にて開催中
「猿山 修の仕事」展を、辻野 剛氏が語る
今年9月、株式会社東屋のプロデュースにて発表された、「さる山」主宰の猿山 修氏とfresco主宰の辻野 剛氏による共作グラス。第一弾の「さる山」での6型のお披露目につづき、共作のグラスシリーズ“BAR”やテーブルウェアを展示する「猿山 修の仕事」展が製作元であるfrescoの地元・大阪にて開催されている。本展について、辻野氏に話を伺った。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
猿山修氏は11月14日(金)に在廊
このたびの「猿山 修の仕事」展の開催場所である大阪・淀屋橋の「RICORDO(リカルド)」。そのオーナーでありガラス作家としてひと言……。
「猿山修さんの存在を知ったのは、吉祥寺『Roundabout(ラウンドアバウト)』で見た陶芸家、岡田直人さんによる白い器のシリーズでした。その確かな仕事もさることながら、やはり物がもつ存在感や周辺に与える影響が圧倒的でした。
『造形はプロダクトデザインの要素』 ── しかしその造形がもつ説得力が強力なゆえに、物が置かれる環境の操作までも誘導してしまうとすれば、プロダクトの役目は変わるのです。猿山さんのデザインにはそんな魅力が宿っていると知りました。と同時にデザイナー、猿山氏に会わねば!という気持ちを強くもちました」
不思議などと言ってしまうにはあまりに口惜しいデザイン
「猿山さんのデザインを自分のガラス家としての技術で実現した最初のプロダクトは『t.o wine』というグラスでした。和の暮らしにワインという舶来のお酒を導入することを、明確なスタイルをもって見据えた仕事でした。
あまりにもシンプルでエレガントなデザインは見事に和食の食卓に滑り込み、媚びることなくそこにいることに成功しているし、結果として洋の場にも平然と反りを合わせる(現在のt.o wineは初期のデザインから微調整されています)。
その後もキャンドルホルダーや照明シェードなどのプロジェクトを経て、現在は『BAR』という酒別にデザインしたグラスのシリーズを展開しています。そのどれもが和にも洋にも嫌味がなく、また古くもありあたらしくもあるデザインで不思議などと言ってしまうにはあまりに口惜しい。
なので、猿山さんのデザインをまだ知らないという方に、ぜひともご覧いただきたいという思いから今回の展覧会の開催が実現いたしました。RICORDOは『記憶』をテーマとしたセレクトショップです。その空間に猿山デザインはよくなじんでいます。皆さまのお越しを心からお待ち申し上げます」
「猿山 修の仕事」展
日程|11月8日(土)~11月18日(火)
営業時間|12:00~19:00 水曜日定休
会場|RICORDO(リカルド)
大阪府大阪市中央区伏見町3-3-3 芝川ビル 201号
Tel. 06-6210-3959
http://ricordo201.com/
「さる山」
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