谷尻 誠|「THINK_32」 ゲストは料理家の渡辺康啓さん
もしかしたら、匂いや香ばしさ、食感までも感じることが出来るかもしれません
渡辺康啓さんを迎えて「THINK_32」開催
料理を通して美しいものを表現するということを考えつづけているひと――32回目のTHINKは、料理家の渡辺康啓さんをお迎えします。
Text by TANIJIRI Makoto(suppose design office)
一夜かぎりの“料理のない”「magari食堂」をご賞味あれ!
ゲストの渡辺康啓さんは料理家ですが、お料理はありません。今回は、料理を味わうのではなく、「料理をすること」と向き合います。COMME des GARÇONSでの勤務を経て料理家になった渡辺さんは、独自の美意識で、味だけでなく見た目の美しさも追求されています。
自主制作されている印刷物『printed matter project』は、そんな美しい料理の最もきれいな瞬間を切り取る、アートと実用のあいだにあるあたらしい表現として注目されています。
調味料の大切さ、野菜の切り方で完成が大きく変わること、そして、もっと本質的な、火や水のこと。料理を通じて美しいものを表現する渡辺さんが私たちに提案してくれるのは、いったいどんなフルコースでしょうか(もしかしたら、匂いや香ばしさ、食感までも感じることが出来るかもしれません)。一夜かぎりの“お料理のない”「magari食堂」を、ぜひご堪能くださいませ。
THINK_32
日時|2013年9月27日(金)
開場19:00~/開演19:30~21:30、アフターパーティ21:30~22:30
会場|広島県広島市中区舟入本町15-1 サポーズデザインオフィス 3階
問い合わせ|Tel. 082-961-3000/think@suppose.jp
費用|1000円(予約不要)
※先着座席100席、以降は立ち見。
※トーク終了後、21:30~はアフターパーティを開催。渡辺康啓さんを交えたちょっとした懇親会を予定。
※これまでのTHINKはこちらから
http://www.facebook.com/SupposeDesignOffice
http://www.facebook.com/tanijirimakoto
渡辺康啓|WATANABE Yasuhiro
1980年生まれ。くいしんぼうの父とパティシエの母のあいだに生まれる。COMME des GARÇONSに勤務し、独特の美意識を学ぶ。2007年、料理家として独立、東京・二子玉川にスタジオを構え、料理教室をメインに活動している。
場所を“間借り”することでその場所を食堂にしてしまう「magari食堂」や、スタジオにて予約制で食事を楽しむ「eat in studio」など、さまざまなアプローチでおいしいものを提供している。
見た目も美しくおいしい料理は、美術関係者や著名スタイリストなど、卓越した審美眼をもつ人たちからも高く支持されている。
出版社を通さずに発行する印刷物の『printed matter project』は、料理と写真と印刷物のあたらしい可能性を探る試みとして、2012年4月から発行されている。京都の「恵文社一乗寺店」をはじめ、東京の「ユトレヒト」、奈良の「くるみの木」など、美的感度の高い書籍を扱うお店からオーダーがあり、アートと実用の狭間にある表現が評価されている。
2013年6月にはマガジンハウスより初の著作『5分/15分/30分の料理 シンプルで美しい68の皿』を上梓。雑誌『GINZA』(マガジンハウス)での連載のほか、Paradise Lost(http://webheibon.jp/paradiselost/)、wonder recipe(http://wonderrecipe.theotry-arte.jp)でも連載中。料理を通して美しいものを表現するということを、考えつづけている。